クラス担任として20名～30名ほどの子どもたちの保育を行っていました。具体的には、保育環境の整備（保育室を清潔に保つこと、制作物の飾りつけ）日案の立案（一日の活動の流れを分刻みで考える）毎月の製作準備（製作物の選定と必要な材料の準備）を行っていました。また、月末にはクラスの子ども一人ひとりのお便り帳の記入、出席簿の提出、次月の月案の立案を行っていました。
職員それぞれが行事係を2.3個担当し、行事の2か月ほど前から、行事の立案や準備を行いました。毎月、月ごとに歌う曲が決まっていますので、日々ピアノの練習も行いました。
４か月に一度、個人記録という子どもの発達を記録するノートの作成を行い、年末には個人記録に基づいた保育要録の作成を行いました。

先ほどQ.1で記入した通り、業務内容が多岐に渡るため、サービス残業や持ち帰りの仕事が多く、プライベートな時間を充実させることが難しかったため、転職を考えるようになりました。また、幼稚園の長い歴史で出来上がった上下関係へのこだわりがひどくあり、新人がいち早く電話に出なくてはならない、新人が職員一人ひとりのお茶や菓子の準備をしなくてはならないなど、雑務の比重も大きく、精神的に辛かったです。
このような環境で業務を続ける中で、他の幼稚園や保育園での勤務を知らない中で、今働いている幼稚園を幼稚園・保育園で勤務する上での物差しとせず、広い視野を持って働ける人になりたい、そのために転職をしたい、と考えました。

子どもとの信頼関係が生まれ「先生大好き！」「また来年も先生が担任だったらいいな。」などと子どもが言ってくれると嬉しかったですし、やる気にもなれました。また、１年を通しての子どもの成長が目覚ましいため、より長く、より近くで子どもの成長を見届けたいという気持ちがあり、転職するか否か、悩んだ時期もありました。

転職活動は、幼稚園教諭として働いているときに、並行して行いました。休日にインターネットの求人サイト（Indeed、保育のお仕事、タウンワーク）で求人を探したり、企業説明会に行ったり、面接を受けに行ったりしました。

私は、大学卒業と同時に、幼稚園教諭一種免許状と保育士資格を取得しました。しかし、幼稚園教諭として勤務をしているときは、保育士の資格はあるけれども実際に保育士として勤務をしたことはない、という状況でした。そのため、保育園での勤務も経験したい、と思ったため入社を決めました。また、幼稚園教諭として働いている際に、サービス残業や持ち帰りの仕事が多く大変だったため、残業代がきちんと出て、持ち帰りの仕事を一切しなくても良い保育園を選びました。
幼稚園の勤務では、幼稚園の長年の歴史があり、意見があっても言えない風潮があったため、転職する保育園は、新規オープンで積極的に意見が言えるだろうと憶測し、入社を決めました。

新規オープンの保育園だったので、最初の3か月は保育環境の整備や、手作り玩具作り、保育園としてどのように運営していくかのすり合わせ等を行いました。また、クラス担任も任されていたので、2歳児クラスに必要な備品や玩具の発注、点検なども行いました。実際に保育園として運営が始まってからは、前職と同じように保育環境の整備や日案の立案、毎月の製作準備を行っていました。前職ではお便り帳の記入は月末のみでしたが、未満時クラスは、毎日お便り帳の記入を行いました。また、出席簿の提出、次月の月案の立案を行っていました。
その他にも、行事の立案や準備を行いました。また、4か月に一度、個人記録という子どもの発達を記録するノートの作成を行い、年末には個人記録に基づいた保育要録の作成を行いました。2年目からは副主任という役職が加わったため、園便りの作成や、職員会議の議事録をまとめる作業などもありました。

新規オープンということで、保育園の方針や運営に関して声をあげられると思っていましたが、他県で多くの保育園を運営している社会福祉法人が東京にも保育園を立ち上げたという背景があり、基本的には既存園での保育園の方針や運営をモデルにしておりました。そのため、あまり声をあげたりすることはできず、イメージと異なっていました。

保育園で勤務したことは初めてでしたが、幼稚園教諭としての勤続年数を考慮してもらっての採用だったため、任される仕事量や責任が大きかったです。初めのころは難しさや戸惑いがありましたが、それ以上に責任感が増して、やりがいを感じる機会が多くなりました。残業が月5時間ほどと少ない事には満足でしたが、残業をしないように効率よく仕事をしなくてはならず、苦痛を感じることもありました。

やはり、子どもの成長を見届けることができることが、この仕事の何よりも素晴らしいことだと思います。初めのころは泣きながら登園をしていた子どもが、１か月後にはニコニコで登園してくれるようになると、保育園が安心できる場に変わったのだ、と思い嬉しかったです。また、保護者の方から感謝の言葉や労いの言葉を掛けていただけると、やる気につながり、やりがいを感じることができました。

失敗のほうが大きいです。

前職の幼稚園という場での勤務だけでなく、保育園でも勤務できたということに関しては、視野も広がり経験としても非常に良かったと思います、一方で、新規オープン園でありながら、既存の保育園のやり方になぞらえる方針にはあまり賛成できず、退職に至りましたので、もう少し保育園選びを熟考しての転職のほうがよかったと思い、その点では失敗だと感じました。

新規オープン園でありながら、声をあげたり運営に携わることができなかったからです。また、人間関係が良くなく、2,3か月に1名ほど辞めていき、人が定着しないというのも、仕事のやりにくさにつながりました。保育の現場で働く人は、保育環境で何よりも大切なものだと実感しました。

頑張った分だけ子どもや保護者が信頼してくれて、評価してくれるということです。ほかの仕事ですと、ノルマをこなしたりプロジェクトを成功させることで評価されると思いますが、保育の仕事は対、人です。難しさもありますが、地道に日々頑張りを重ねることで、子どもとの愛着を形成出来ますし、保護者の方からの信頼も得られる仕事です。
また、正解・不正解がないことも、この仕事の面白さだと思います。だからこそ、日々の子どもとの関わりを内省し、より自分自身を高めていけると思います。

視野を広げて転職活動をすることは、自分の経験としてよかったと思います。転職は、面倒なことや上手くいかなかったらどうしよう、などという心配もありますが、恐れずに一歩踏み出して転職をしてみてよかったと思います。