言葉の遅れと発達の悩み：専門家が教える、親ができること

この記事では、2歳8ヶ月のお子さんの言葉の遅れや発達について悩むお母さんに向けて、具体的なアドバイスを提供します。臨床心理士の方との面談での気づき、そして今後の接し方について、専門家の視点から解説していきます。子どもの成長を温かく見守りながら、どのようにサポートしていくか、一緒に考えていきましょう。

2歳8ヶ月の息子についてです。言葉の遅れがあり、定期的に市の保健センターで見てもらっています。先日もその面談がありました。発語は現在単語で数えきれないくらい。2語文も2歳半から出ていて日に日に新しい発語が出てきています。家では「おてて洗う所にある黄色いタオル持ってきて」というような長い指示にも対応できます。よくネットである理解の目安「色、大小や長短の理解」「体の部位の理解」などはできていたので、そこまで心配していなかったのですが、

面談で臨床心理士さんに「見えない概念など、言葉の理解が遅れている」と言われました。（座るものはどれ？で椅子をさせないとか、笑っている顔泣いている顔が分からない積み木を真似できない）

普段の行動が落ち着いて（電車内で静かにしている、病院でもそこそこ座って待てる、保育園でちゃんと手をつないで散歩ができる）、言葉もそれなりに増えている事、生まれたばかりの弟をとてもかわいがっている事、面談の際に周りとコミュニケーションを取ろうとする姿勢が見られた事から、自閉症ではないでしょうと言われました。言語発達遅延という程でもないと言われました。

保育園では一人遊びメインですが、楽しく通っており、本人は特に困ってなさそうです。お気に入りの絵本を持ってきてちゃんと聞くことができ、「もう1回！」と何度でも読ませてきます。排泄は「うんち」はほぼ毎回言えて、自分でオムツを持ってくることもあります。着脱は介助を要しますが、自分でやりたがっており、かなりできるようになってきました。

行動面、運動面では、何も問題ないように思います。

レール遊びの中で人形を橋の上の高い所に乗せて「怖い」と言ったり、人形に線路の上を走らせて「ダメダメ～」と言ったりする一方（危ないからダメという意味）で、★「保育園で何したの？」とか「何食べたい？」というオープンクエスチョンで聞いても全く答えないのが、気になるといえば気になります。

数日意識的に声掛けをした結果、「座るものどれ？」「かぶるものどれ？」には指差しで答えられるようになりました。面談の後で、自閉症でも言語発達遅延でもないという事だけど、知的障害という可能性についてははっきり言及されなかった事に気付きました。言葉も増えてきていたのと、気になる行動がなかったのであまり心配していなかったのに意外にできなかったので、ショックで冷静さを失ってしまいました。

パズルは現在20ピースを完成できたり、絵本の中で出てきた物を見て、別の絵本を自分で出してきて「おんなじ！」と言ったり、ごっこ遊びの会話を日常生活に反映できたり、おもちゃも正しい用途で使えていますし、親目線では知的な遅れは感じないのですが…知的障害とかではなく、正常範囲内でゆっくりめなだけでしょうか？障害でないなら、親の接し方が悪いという事なので、改善していかないといけないと考えています。

療育は勧められず（希望したとしても数ヶ月待ち）、家庭の中で当たり前の対応を、と言われましたが、息子と似た感じのゆっくりさんで、こういう風に意識的に接して良かった、などアドバイスお願いします。

1. 現状の理解：言葉の遅れと発達の可能性

まず、お子さんの現状を整理し、専門家の意見を参考にしながら、具体的な状況を把握しましょう。2歳8ヶ月のお子さんの場合、言葉の発達には個人差があり、一概に「遅れ」と判断するのは難しい場合があります。しかし、臨床心理士の方の面談での指摘や、オープンクエスチョンへの反応など、気になる点があるのも事実です。

発語の状況

単語での発話が増えている
2語文も話せる
長い指示にも対応できる

これらの点は、言語発達が進んでいることを示唆しています。しかし、「見えない概念」の理解や、オープンクエスチョンへの反応に課題があるようです。

行動面

落ち着いており、集団生活にも適応している
弟を可愛がるなど、情緒的な発達も見られる

行動面での問題がないことは、安心できる材料です。

専門家の意見

自閉症や言語発達遅延の可能性は低い
知的障害については言及なし

専門家が自閉症や言語発達遅延の可能性を否定していることは、大きな安心材料です。しかし、知的障害について言及がない点は、今後の対応を考える上で重要なポイントとなります。

2. 今後の接し方：家庭でできること

療育を勧められなかったとのことですが、家庭での対応は非常に重要です。お子さんの発達を促すために、具体的にどのような接し方をすれば良いのでしょうか。以下に、いくつかのポイントをまとめました。

2-1. コミュニケーションを促す工夫

言葉の発達を促すためには、コミュニケーションの機会を増やすことが大切です。具体的には、以下の点を意識しましょう。

質問の工夫：「何食べたの？」のような漠然とした質問ではなく、「りんご食べたね。甘かった？」「電車に乗ったね。楽しかった？」など、具体的な情報を盛り込んだ質問をしましょう。
言葉での説明：お子さんが何かをしようとしているときに、「これは〇〇だよ」「こうすると〇〇になるんだよ」など、言葉で説明する習慣をつけましょう。
絵本の活用：絵本は、言葉の発達を促すだけでなく、感情理解や想像力を育むのにも役立ちます。お子さんの好きな絵本を一緒に読み、登場人物の気持ちを尋ねたり、物語の内容について話し合ったりしましょう。
遊びを通した学び：積み木やパズル、ごっこ遊びなど、遊びを通して言葉や概念を学ぶことができます。遊びの中で、「これは何色？」「これは大きいね」など、言葉を使いながら一緒に遊びましょう。

2-2. 見えない概念へのアプローチ

「座るものはどれ？」のような質問に答えられないことは、見えない概念の理解に課題があることを示唆しています。以下の方法で、理解を深めるサポートをしましょう。

具体物との関連付け：「座るもの」という概念を教える際には、椅子、ソファー、床など、様々な「座るもの」を実際に指し示しながら説明しましょう。
視覚的なヒント：絵カードや写真を使って、概念を視覚的に理解できるように促しましょう。「笑っている顔」「泣いている顔」の絵カードを見せながら、それぞれの感情について説明するのも良いでしょう。
日常での実践：日常生活の中で、概念を意識した声かけをしましょう。「お風呂に入る前に、服を脱ごうね」「ご飯を食べる前に、手を洗おうね」など、具体的な行動と関連付けて説明することで、理解が深まります。

2-3. 肯定的な関わりを意識する

お子さんの自己肯定感を育むために、肯定的な関わりを意識しましょう。

できたことを褒める：何かできるようになったときには、「すごいね！」「上手だね！」と具体的に褒めてあげましょう。
努力を認める：うまくいかないことがあっても、努力している姿を認め、「頑張ったね！」「もう少しでできるよ！」と励ましてあげましょう。
一緒に楽しむ：お子さんと一緒に遊んだり、絵本を読んだりする時間を大切にしましょう。楽しい時間を共有することで、親子の絆が深まります。

3. 専門家との連携：相談の継続と情報収集

家庭での対応と並行して、専門家との連携も大切です。定期的に相談し、お子さんの発達状況についてアドバイスをもらいましょう。

臨床心理士との継続的な相談：定期的に臨床心理士に相談し、お子さんの発達状況や、家庭での対応についてアドバイスをもらいましょう。
保育園との連携：保育園の先生と連携し、園での様子について情報交換しましょう。園での活動を通して、お子さんの得意なことや苦手なこと、興味のあることなどを把握することができます。
情報収集：発達に関する情報を積極的に収集しましょう。書籍やインターネット、地域の情報誌などを活用し、お子さんの発達に役立つ情報を集めましょう。

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4. 焦らず、子どものペースで

子どもの発達は、一人ひとり異なります。焦らず、お子さんのペースに合わせて、温かく見守りましょう。親御さんが焦ってしまうと、子どもにも伝わり、不安を抱かせてしまう可能性があります。子どもの成長を信じ、一緒に楽しむ気持ちを大切にしましょう。

5. まとめ：親としてできること

今回のケースでは、2歳8ヶ月のお子さんの言葉の遅れや発達について、親御さんが抱える不安と、具体的な対応策について解説しました。以下に、重要なポイントをまとめます。

現状の把握：お子さんの発達状況を正確に把握し、専門家の意見を参考にしながら、今後の対応を検討しましょう。
コミュニケーションの促進：質問の工夫、言葉での説明、絵本の活用、遊びを通した学びなど、言葉の発達を促す工夫をしましょう。
見えない概念へのアプローチ：具体物との関連付け、視覚的なヒント、日常での実践を通して、見えない概念の理解を深めましょう。
肯定的な関わり：できたことを褒め、努力を認め、一緒に楽しむことで、お子さんの自己肯定感を育みましょう。
専門家との連携：臨床心理士や保育園の先生と連携し、継続的な相談や情報交換を行いましょう。
焦らず、子どものペースで：子どもの成長を信じ、焦らず、温かく見守りましょう。

子どもの成長は、親御さんにとっても大きな喜びです。お子さんの成長を楽しみながら、一緒に成長していきましょう。

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