癇癪を起こす7歳児への対応：専門家が教える具体的な解決策と親御さんの心のケア

この記事では、7歳のお子さんの癇癪に悩むお母様からのご相談にお答えします。お子さんの特性を理解し、癇癪が起きた際の具体的な対応策、そしてお母様自身の心のケアについて、専門家の視点から詳しく解説していきます。

小学生１年生、７歳の男の子の癇癪について相談です。

小さなときから癇癪もちで、毎日ではないですが酷い癇癪を起こすことが度々ありました。

大きくなれば落ち着くだろうと思っていましたが、未だに酷い癇癪をおこします。

幼稚園の時に登園拒否で、年長の半分通えませんでした。そのときに色々なところに相談し、あえて診断をつけるならＡＤＨＤ.自閉症スペクトラムだといわれました。

小学生に上がってからウィスク検査をしました。FSIQ126、VCI 129、PRI 111、WMI 126、PSI 107。指示はよく通り、1時間10分で終了。動きがとても多く、姿勢が崩れたり身体のどこかが常に動くが、検査への構えはあり、問題も集中して行えたとのことです。

未だに後追いのようなものがあり、酷いときは姿が見えないとパニックになります。大丈夫なときは一人でトイレにいけます。

下に4歳と0歳の妹、弟がおり、4歳の妹が産まれたときの赤ちゃん返りはとても酷く今思えば産後鬱一歩手前だったと思います。

買い物にいけば、通りすがりの全然知らない人にぶつかっていったり、遊びにいけば手が出たり。

私も酷く怒ってしまったこともあります。

現在はとてもいいお兄ちゃんでよく下の子たちの面倒も見てくれたり、私のことを気遣ってくれたりとても優しい子です。毎日ありがとうを伝えたりできたことはこまめに褒めたりするようにしています。行けるところは相談にいき、読める本は全て読みました。それでも癇癪中に距離が取れない子に対しての方法はどこにもかいてありません。

また、不器用さが目立っていたので、行動療法に週1から月2回かよっています。

本当に本当にいいこなのに、癇癪をおこすと手がつけられなくなります。

どこに相談しても、一旦距離をおいて落ち着いてからなどと言われますが、どれだけ距離をとろうとしても縋り付いてきてひたすら叫び叩いてきます。

落ち着いてと声をかけても、別室で落ち着く約束を決めていてもだめです。何を言っても何も言わなくても難癖？をつけひたすら真っすぐ叫び暴れます。

トイレに閉じこもれば無視するな、ママママと余計酷くなります。

私も余裕が無くなり、ほっぺを叩いてしまったこともあります。4ヶ月の下の子を抱っこしていた時に飛びかかられ突き飛ばしてしまったこともあります。

役所等に相談しても、結局具体的な方法はなく、大変ねで終わります。

癇癪を起こしたあと、本人はスッキリしたような感じになりますが私は1日2日自己嫌悪で落ち込みます。

本当にどう答えてもどういった対応をしても正解はなく、ひたすら叫び、暴れ、縋り付いてくるので、癇癪中は本当にしんどく憎いとさえ思ってしまいます。

私が落ち着いて受け入れたり、背中をさすって寄り添ったり、よく書かれている理想の対応ができないので、余計にひどくなっているのはわかっています。

ただ本当に1時間も2時間も叫び続けられると理性を保つのがやっとで、冷静に対応できなくなります。

私が育てたらだめにしてしまうのではないか。

本当に優しくいろんなことに気がつく子です。繊細で思慮深く、とてもいい子です。

私が上手にできないせいで傷つけてしまうことが本当に嫌です。

よくある対応が全く合わないので、どうすればいいかわかりません。

同じような子を持ったかた、どういう対応をされたか知りたいです。

これ以上子供を傷つけてしまいたくありません。

癇癪中であっても本当は優しく寄り添いたいです。

父親は夜遅くまで仕事で、日中の世話は私一人でやっています。癇癪中は本当に追い詰められるので、私も主人も優しく余裕ある対応はお恥ずかしながらできていません。できない自分が大嫌いです。また下の子たちも心配です。

なんでも試してみたいです。アドバイスをください。

ご相談ありがとうございます。7歳のお子さんの癇癪、そしてそれに対するお母様の苦しみ、大変お察しいたします。お子さんの特性を理解し、適切な対応をすることは、親御さんにとって大きな課題です。この記事では、具体的な対応策と、お母様の心のケアに焦点を当て、少しでもお役に立てる情報を提供します。

1. お子さんの特性を理解する

まず、お子さんの特性をより深く理解することが重要です。ご相談内容から、お子さんはADHD（注意欠如・多動性障害）や自閉スペクトラム症の特性を持っている可能性があります。ウィスク検査の結果からも、知的な能力は高いものの、行動面で困難を抱えていることが伺えます。

ADHDの特性： 集中力の維持が難しい、多動性、衝動性などが挙げられます。
自閉スペクトラム症の特性： コミュニケーションの困難さ、こだわり、感覚過敏などが挙げられます。

これらの特性が組み合わさることで、癇癪が起こりやすくなることがあります。例えば、

感情のコントロールが難しい： 衝動的に感情が爆発することがあります。
環境の変化への対応が苦手： 予想外の出来事や変化に不安を感じ、癇癪を起こすことがあります。
コミュニケーションの誤解： 自分の気持ちをうまく伝えられず、癇癪で表現することがあります。

お子さんの特性を理解することで、なぜ癇癪が起こるのか、その背景にある原因を推測しやすくなります。そして、より適切な対応策を見つけるための第一歩となります。

2. 癇癪が起きたときの具体的な対応策

癇癪が起きたとき、親御さんは冷静さを保つことが非常に難しいと感じるかもしれません。しかし、いくつかの具体的な対応策を事前に知っておくことで、少しでも落ち着いて対応できるようになるはずです。

2-1. 安全の確保

まず、お子さん自身と周囲の安全を確保することが最優先です。危険なものから遠ざけ、お子さんが自分自身を傷つけたり、物を壊したりしないように注意しましょう。

周囲の環境を整える： 尖ったものや割れやすいものを片付け、安全な空間を確保します。
物理的な距離を取る： 興奮が激しい場合は、お子さんの安全を確保できる範囲で、一時的に距離を取ることも有効です。

2-2. 感情の受け止め

癇癪を起こしているお子さんの感情を、まずは受け止めることが大切です。頭ごなしに否定したり、感情を抑えつけようとすると、逆効果になることがあります。

共感の言葉をかける： 「つらいね」「悲しいね」「嫌だったね」など、お子さんの気持ちに寄り添う言葉をかけましょう。
非言語的なコミュニケーション： 落ち着いた表情で、優しく見守ることも有効です。

2-3. 落ち着けるための工夫

お子さんが落ち着けるように、環境を整えたり、具体的な方法を試したりすることも重要です。

安全な場所へ移動する： 落ち着ける場所（静かな部屋、お子さんの好きな場所など）へ移動します。
感覚刺激の調整： 刺激の少ない環境（照明を暗くする、音を小さくするなど）を整えます。
安心できるものを提供する： 好きなぬいぐるみ、ブランケット、おもちゃなど、安心できるものを提供します。
呼吸法を試す： 深呼吸を促したり、一緒に呼吸をすることで、落ち着きを取り戻す手助けをします。

2-4. 癇癪がおさまった後の対応

癇癪がおさまった後、お子さんと落ち着いて話し合い、次回の癇癪を予防するための対策を立てることが重要です。

感情の整理： なぜ癇癪が起きたのか、何が嫌だったのか、お子さんの言葉で話してもらいましょう。
代替行動の提案： 癇癪を起こす代わりに、どのような行動をすれば良いのか、一緒に考えましょう（言葉で伝える、深呼吸をするなど）。
褒める： 癇癪を起こさずに我慢できたときや、代替行動ができたときは、積極的に褒めてあげましょう。
具体的な対策を立てる： 癇癪の原因となりそうなものを特定し、事前に回避できる方法を考えます（スケジュールを明確にする、苦手な状況を避けるなど）。

3. 親御さんの心のケア

お子さんの癇癪に直面する親御さんは、大きなストレスを感じ、心身ともに疲弊してしまうことがあります。親御さんが心身ともに健康でいることが、お子さんへの適切な対応にもつながります。

3-1. 休息とリフレッシュ

まずは、十分な休息を取り、心身をリフレッシュすることが大切です。

睡眠時間の確保： 質の高い睡眠をとるように心がけましょう。
休息時間の確保： 毎日少しでも、自分のための時間を作りましょう。
気分転換： 好きなことをしたり、リラックスできる時間を取りましょう（音楽を聴く、入浴するなど）。

3-2. 相談できる相手を見つける

一人で抱え込まず、誰かに相談することも重要です。専門家や、同じような悩みを持つ親御さんと話すことで、気持ちが楽になることがあります。

専門家への相談： 医師、臨床心理士、保育士など、専門家に相談しましょう。
家族や友人への相談： 信頼できる家族や友人に、悩みを打ち明けましょう。
親の会への参加： 同じような悩みを持つ親御さんが集まる会に参加し、情報交換や交流をしましょう。

3-3. 自分を責めない

うまくいかないことや、感情的になってしまう自分を責めないでください。完璧な親はいません。一生懸命頑張っている自分を認め、褒めてあげましょう。

完璧主義を手放す： 完璧を求めすぎず、できる範囲で頑張りましょう。
自分を許す： 感情的になってしまった自分を責めすぎず、反省し、次につなげましょう。
ポジティブな自己肯定感を育む： 自分の良いところを見つけ、自己肯定感を高めましょう。

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4. 専門家へのサポート

お子さんの癇癪が頻繁に起こる場合や、対応に困っている場合は、専門家のサポートを受けることを検討しましょう。専門家は、お子さんの状態を詳しく評価し、個別の対応策を提案してくれます。

4-1. 相談できる専門家

小児科医： お子さんの健康状態を評価し、必要に応じて専門機関を紹介してくれます。
精神科医： 薬物療法や精神療法など、専門的な治療を提供してくれます。
臨床心理士： カウンセリングや心理療法を通して、お子さんの心のケアをサポートしてくれます。
発達支援の専門家： 発達に関する専門知識を持ち、お子さんの発達を促すための支援をしてくれます。
保育士・幼稚園教諭： 日常生活での具体的な対応方法について、アドバイスをしてくれます。

4-2. 専門家との連携

専門家と連携し、お子さんの状態を共有し、一貫した対応をすることが重要です。学校や保育園の先生とも連携し、お子さんが安心して過ごせる環境を整えましょう。

5. 具体的な事例と対応例

以下に、具体的な事例と、それに対する対応例をいくつか紹介します。これらの事例を参考に、ご自身のお子さんに合った対応方法を見つけてください。

事例1：買い物中に癇癪を起こす

状況： 買い物中に、お菓子を買ってくれないことで癇癪を起こし、床に寝転がって泣き叫ぶ。

対応例：

安全確保： 周囲の安全を確認し、お子さんが怪我をしないように注意します。
感情の受け止め： 「買ってもらえなくて、悲しいね」「嫌だったね」など、お子さんの気持ちに寄り添う言葉をかけます。
落ち着けるための工夫： 落ち着ける場所（人通りの少ない場所など）へ移動し、深呼吸を促します。
代替行動の提案： 「今日は買えないけど、また今度一緒に買いに来ようね」など、代替案を提案します。
癇癪がおさまった後： なぜ癇癪が起きたのか、一緒に話し合い、次回はどのようにすれば良いのか、一緒に考えます。

事例2：宿題を拒否する

状況： 宿題を始めるのを嫌がり、癇癪を起こして、宿題を投げ出す。

対応例：

感情の受け止め： 「宿題をやりたくない気持ち、わかるよ」「難しいね」など、お子さんの気持ちに寄り添う言葉をかけます。
落ち着けるための工夫： 宿題を始める前に、少し休憩したり、好きな音楽を聴いたりする時間を作ります。
タスクの分割： 宿題を細かく分割し、少しずつ進めるようにします。
褒める： 宿題を少しでもできたときは、積極的に褒めてあげます。
癇癪がおさまった後： なぜ宿題をやりたくなかったのか、一緒に話し合い、宿題のやり方を見直します。

事例3：兄弟げんかで癇癪を起こす

状況： 兄弟げんかの末、おもちゃを取り合い、癇癪を起こして泣き叫ぶ。

対応例：

安全確保： 兄弟が怪我をしないように、安全を確保します。
感情の受け止め： それぞれの気持ちを理解し、「○○ちゃんは、〇〇が欲しかったんだね」「〇〇くんは、嫌だったんだね」など、それぞれの気持ちを代弁します。
仲裁： 状況を冷静に判断し、公平な立場で仲裁します。
代替行動の提案： おもちゃの貸し借りや、順番を決めるなど、代替案を提案します。
癇癪がおさまった後： なぜ喧嘩になったのか、一緒に話し合い、仲直りの方法を教えます。

6. まとめ：焦らず、一歩ずつ

お子さんの癇癪への対応は、簡単ではありません。しかし、お子さんの特性を理解し、適切な対応をすることで、必ず改善の兆しが見えてきます。焦らず、一歩ずつ、お子さんと向き合い、共に成長していくことが大切です。

今回の相談者様のように、一人で抱え込まず、専門家や周りの人に頼ることも重要です。そして、何よりも、ご自身を責めずに、お子さんを愛し、寄り添う気持ちを大切にしてください。必ず、良い方向に向かうと信じています。

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