自閉症スペクトラムの息子さんの「困った！」を乗り越える！親御さんのための具体的な対応策

この記事では、自閉症スペクトラム（ASD）の息子さんの集団生活における課題、特にスイミングスクールでの出来事を通して、親御さんがどのように対応すれば良いのかを具体的に解説します。単に問題解決策を示すだけでなく、親御さんの心の負担を軽減し、息子さんの自己肯定感を育むための長期的な視点を提供します。この記事を読むことで、あなたは息子さんの特性を理解し、より効果的なコミュニケーションとサポートができるようになります。そして、集団生活での困難を乗り越え、自己肯定感を育み、将来のキャリア形成にも繋がるような成長を促すための具体的な方法を学ぶことができるでしょう。

小学2年生の息子がいます。情緒クラスの特別支援学級へ行っています。3歳の時に自閉症スペクトラムと診断され、現在は放課後は療育施設へ行っています。知的の遅れはなく、むしろ良い方です。算数大好き。ものの仕組みや言葉の意味等、色々な物事に対して疑問を持ち、色んな知識を吸収しているなと感じます。

しかし、集団生活が大の苦手です。相手のペースに合わせるのが苦手。空気を読むのが苦手。同級生に指図されると怒る。強要する。他害する。自己肯定感が低くチャレンジ精神がない。気分屋。

まぁ、いいかという風に切り替えるのが苦手。幼稚園からの療育や加配の先生、支援学級のサポートのおかけで少しずつですが、良くなってはいます。

スイミングを習っており、送迎バスで家に帰って来ます。いつもは運転手だけの送迎ですが、今日はコーチがついており、靴下を無くしたのでパニックになり靴下は見つかったけどバスに乗りたくない！と騒いで大変だったとの事でした。降りる頃には落ち着いてはいました。

本人に聞いてみると。靴下探しても無く、更衣室にスクールの子でごったがえしてる上にバスの時間が迫ってるから嫌になったと言いました。

早くと急かされるのはかなり嫌がります。靴下が見つからない、人が多くて探せない、バスの時間が迫ってる。どうにもならず癇癪をおこしてしまった感じだなと思いました。前回のスイミングでもコーチに怒られバスが嫌だと電話が来てお迎えになりました。

2回続けてだったので、スイミングからの方もしばらくはお迎えで…と言われました。そこは迷惑かけているので、もちろんだなとは思ってます。

息子にはまずは困ったことあればすぐコーチに相談する事を話しました。また、靴下を見つけるのと、バスに乗るのがどっちが大事だと思うかにはバスに乗る事と答えました。同じ様な事あったらどっちが大事かを考えてみようと話をし、

靴下はあとで探しに行ける
どうしてもない時もある。その時はしょうがない
替えの靴下はランドセルに入ってる
素足で靴が臭くなるのが心配なら靴を洗えばいい

と息子が不安な事に対して答えました。

冷静に振り返りが出来、どうすればよかったのかは理解出来てます。わからなくても説明すれば理解してくれます。でもとっさの事は判断出来ませんよね…(汗)。

しばらくはお迎えでになりますが、

ずっとお迎えにする(本人が辛い環境だと思うので)
落ち着いたらバス再開させる

と悩んでいます。このまま自分のペースのお迎えだと甘えになるのか？でも本人にストレスをかけさせたくない。また迷惑かけるのは申し訳ないのでずっとお迎えの気持ちには傾いていますが、主人に話しをしてもそれは甘えだと言います。周りに迷惑だとか気にしすぎ。と言われます。暴れれば自分の思い通りになると調子に乗るとも言われます。

主人の言ってる事もわからなくもないのですが…。何か良いアドバイスあればご教示頂きたいです。また、今回の出来事に対しては↑の様な話をしましたが、今後似たような事があったらどう息子と話し合うべきでしょうか？

1. 状況の整理と親御さんの心のケア

まず、今回の状況を整理し、親御さんの心の負担を軽減することから始めましょう。息子さんの行動は、ASDの特性からくるものであり、決して「甘え」や「わがまま」ではありません。周囲の理解不足や、対応の難しさに、親御さんが孤立感を感じることは珍しくありません。しかし、あなたは息子さんの特性を理解し、最善を尽くそうと努力されています。その姿勢は非常に重要であり、まずはご自身を褒めてあげてください。

ご主人の言葉に傷つくこともあるかもしれませんが、それは彼がASDについて十分な理解を持っていないからかもしれません。まずは、ご主人にもASDに関する情報を共有し、理解を深めてもらうことから始めましょう。専門家のアドバイスや、他の親御さんの経験談などを共有することも有効です。

今回のスイミングスクールでの出来事は、息子さんにとって非常にストレスフルな状況だったと考えられます。靴下が見つからないという問題に加え、周囲の状況、時間のプレッシャーなどが重なり、パニックを起こしてしまったのでしょう。このような状況は、ASDのお子さんにとってはよくあることであり、決して珍しいことではありません。

2. 具体的な対応策：息子さんとのコミュニケーション

今回の出来事を通して、息子さんとどのようにコミュニケーションを取るべきか、具体的な方法をいくつか提案します。

2-1. 感情の理解と共感

まずは、息子さんの気持ちに寄り添い、共感を示すことが重要です。「靴下が見つからなくて、焦ったね」「人が多くて、落ち着かなかったんだね」「バスの時間が迫っていて、不安だったね」など、息子の気持ちを言葉にしてあげましょう。そして、「つらかったね」「大変だったね」と、感情を理解していることを伝えます。これにより、息子さんは自分の気持ちが理解されていると感じ、安心感を得ることができます。

2-2. 問題解決のためのステップ

感情を受け止めた後、問題解決のためのステップを一緒に考えましょう。

事実の確認: 何が起きたのか、具体的に確認します。「靴下が見つからなかったんだよね？」「バスの時間が迫っていたんだよね？」など、事実を一つずつ確認します。
感情の確認: どんな気持ちだったのか、確認します。「焦った？」「不安だった？」「嫌だった？」など、感情を言葉で表現するのを促します。
代替案の検討: 次に同じような状況になったらどうすれば良いか、一緒に考えます。例えば、「靴下が見つからない時は、コーチに助けを求める」「替えの靴下をすぐに履く」「バスの時間を意識して、早めに準備を始める」など、具体的な行動を提案します。
ロールプレイング: 状況を再現し、どのように対応するか練習します。例えば、靴下が見つからない状況を演じ、コーチに助けを求める練習をします。

2-3. 具体的な声かけの例

具体的な声かけの例をいくつか紹介します。

「靴下が見つからなくて、焦っちゃったね。でも、落ち着いて、コーチに相談することができたんだね。すごいね！」
「バスに乗りたくなかった気持ち、よくわかるよ。でも、バスに乗るのが大事ってわかっているんだね。えらいね！」
「もし、また同じようなことがあったら、どうすればいいか一緒に考えてみよう。まずは、深呼吸して、落ち着いて、コーチに相談してみようか。」
「靴下が見つからなくて困った時は、〇〇くん（息子さん）ならどうする？」と質問し、息子さん自身の考えを引き出す。

3. 具体的な対応策：環境調整とサポート体制

息子さんの特性に合わせた環境調整と、周囲のサポート体制を整えることも重要です。

3-1. 環境調整

スイミングスクールとの連携を密にし、息子さんが安心して参加できるような環境を整えましょう。

事前の準備: スイミングスクールに、靴下の予備を置いておく、更衣室の混雑を避けるために、更衣室に入る時間をずらすなど、事前にできる準備をしましょう。
視覚的なサポート: タイムタイマーや、絵カードなどを使って、時間の流れや、手順を視覚的に示しましょう。
休憩スペース: 困ったときに落ち着けるような、静かな休憩スペースを確保してもらいましょう。

3-2. サポート体制

周囲の理解と協力を得ることも重要です。

スイミングスクールのコーチとの連携: 息子さんの特性を理解してもらい、個別のサポートをお願いしましょう。事前に、今回の出来事について説明し、今後の対応について相談しましょう。
学校との連携: 支援学級の先生や、担任の先生と連携し、学校での様子や、困っていることなどを共有しましょう。学校と連携することで、一貫したサポート体制を築くことができます。
専門家への相談: 療育施設の先生や、発達障害に詳しい専門家（医師、臨床心理士など）に相談し、アドバイスをもらいましょう。専門家のアドバイスは、具体的な対応策を見つける上で非常に役立ちます。

4. 長期的な視点：自己肯定感の育成とキャリア形成

今回の出来事を通して、息子さんの自己肯定感を育み、将来のキャリア形成に繋がるようなサポートをすることが重要です。

4-1. 成功体験の積み重ね

小さな成功体験を積み重ねることが、自己肯定感を高める上で非常に重要です。例えば、

得意なことを見つける: 算数が得意な息子さんの場合、算数の問題を一緒に解いたり、算数に関する本を読んだりするなど、得意なことを伸ばす機会を作りましょう。
褒める: 努力や、良い行動を具体的に褒めましょう。「靴下を探すのを諦めずに頑張ったね」「コーチに相談することができて、すごいね」など、具体的な行動を褒めることで、息子さんは自分の行動が認められたと感じ、自己肯定感が高まります。
目標設定: 小さな目標を設定し、達成感を味わえるようにしましょう。例えば、「今日は、バスに乗る前に、深呼吸をしてみよう」など、無理のない目標を設定し、達成したら褒めてあげましょう。

4-2. コミュニケーション能力の育成

コミュニケーション能力を育むことも、将来のキャリア形成に繋がる重要な要素です。

ソーシャルスキルトレーニング: 療育施設や、専門家によるソーシャルスキルトレーニングに参加し、集団生活でのコミュニケーション能力を向上させましょう。
ロールプレイング: 様々な状況を想定し、ロールプレイングを通して、適切なコミュニケーション方法を練習しましょう。
自己表現の練習: 自分の気持ちを言葉で表現する練習をしましょう。絵を描いたり、日記を書いたりすることも有効です。

4-3. キャリア教育の意識

将来のキャリアを意識したサポートも、少しずつ始めていきましょう。

興味関心の探求: 息子さんの興味のあること、好きなことを一緒に探求し、将来の仕事に繋がる可能性を探りましょう。
職業体験: 将来的には、職業体験などを通して、様々な仕事に触れる機会を作りましょう。
自己理解: 自分の強みや、弱みを理解し、自己肯定感を高めることが、将来のキャリア形成に繋がります。

これらのサポートを通して、息子さんは自己肯定感を高め、自分の強みを活かして、将来のキャリアを切り開くことができるでしょう。

5. ご主人との協力体制の構築

ご主人との協力体制を築くことも、非常に重要です。そのためには、以下の点を意識しましょう。

情報共有: 息子さんの状況や、対応方法について、積極的に情報共有を行いましょう。
役割分担: 役割分担を明確にし、お互いの負担を軽減しましょう。例えば、送迎は奥様、宿題のサポートはご主人、など、得意なことを分担しましょう。
理解を深める: ASDに関する情報を共有し、ご主人の理解を深めましょう。専門家のアドバイスや、他の親御さんの経験談などを共有することも有効です。
話し合いの場: 定期的に話し合いの場を設け、お互いの気持ちや、考えを共有しましょう。
専門家のサポート: 夫婦で専門家のカウンセリングを受けることも有効です。

ご夫婦で協力し、一貫したサポート体制を築くことが、息子さんの成長を大きく後押しします。

6. まとめ：親御さんへのエール

今回の出来事を通して、親御さんがどのように対応すれば良いのか、具体的な方法を解説しました。大切なのは、息子さんの特性を理解し、寄り添い、共に成長していくことです。そして、親御さん自身が、心に余裕を持ち、無理なくサポートを続けることです。

今回の出来事は、息子さんの成長の過程における一つのステップです。焦らず、一歩ずつ、息子さんと共に成長していきましょう。そして、困ったことがあれば、いつでも周りの人に頼ってください。あなたは一人ではありません。応援しています！

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