3歳児の発達と自閉症の可能性：親御さんが今できること【専門家監修】

この記事では、3歳のお子さんの発達に関するご相談について、専門家の視点から具体的なアドバイスを提供します。お子さんの自閉症の可能性についてのご心配、そして、知的障害を伴う場合の心構えについて、一緒に考えていきましょう。具体的な対応策や、療育に関する情報も交えながら、今できること、そして将来への備えについて、丁寧に解説していきます。

7月に３歳になったばかりの息子についてご意見お願いします。

結論からいうと、自閉症に伴う知的障害を疑ってます。
極低体重児だったこともあり発達も全体的に遅れていたので歩くのも２歳になる１ヶ月前
でした。

簡単に息子のステータスを↓

・「ねーパパ（ママ）」などの呼びかけはできる

・おかあさんと一緒が大好きで、歌を歌ったり踊りを真似たり。歌詞も明瞭

・絵本や図鑑、雑誌を見て「ワンワンはどこ？猫の鳴き声は？リンゴはどれ？」の名詞に関する質問には、口頭指さしでの回答できる。ひらがなは怪しいですが、数字は100まで、大文字アルファベットも読める

・指向、自発、叙述、共感、応答は概ねできる

・「きれいだねー」、「わー、おいしそう」、「〇〇いっぱいだねー」、「気持ちいいねー」など、
簡単な感情表現ができる

・ジュースが飲みたいときにマグを持ってきて「ジュース」、高い所にあるものが見たい時
に「抱っこ」、といいます。ただ、「ＴＶつけて」や「〇〇とって」など二語文の要求はでき
ない

以上ざっくりですが、できることです。
私が病気を疑う要素は下記です。※特に危険視している要素は※マークつけます。

・ゴミポイして、お片付けして、ここで待って等の簡単な指示すら通りません。どういう動作をするかのを私が見せながら教えるのですが、一向にやらない

・おはよう、こんにちは、バイバイなどなかなか言わない。朝起きておはようと声を掛けても9割無視。知らない人にこんにちわと声を掛けられても9割無視。バイバイも、その人がいなくなってから独白のようにいう

・ありがとうを教えようと、ジュースと要求されたのでマグを渡す前に「ありがとうは？」と言っても無言でマグに手を伸ばしてくるだけで無視。危険なものがある戸棚、ドアの無駄な開け閉め等を辞めさせるように「ダメ、辞めて」と言っても無視

・「ジュースは桃とリンゴどっちにする？」と聞いても無視。抱っこしてモゾモゾするので「降りる？」と聞いたり、湯船に入って出ようとしてるので「出る？」といったシンプルな質問も無視

・「お風呂に行くよー」とか、「お外に行くよー」にも無反応

・肯定のうなずき、否定の首振りができない※

・同世代の子にまったく関心がない。というより人に関心がない※

・手はつないで歩くが、「待って」、「止まって」が通じない。どこまで行っても振り返らない。迷子になっても、平然としてる※

・読んでも振り向かない。たまにチラッとみることはある。おいでは無視※

・意思疎通が一方的で、やり取りしてる感というか、通じ合ってる感じがまったくない※

これ以上書くとキリがないのでやめておきますが、とにかく言葉によるコミュニケーションが全然図れません。
これほど会話もできず、言葉も理解してくれないので、基本的な躾や身辺自立（食事、着替え、靴を履く等）は、行動で見せてやりますが、全くできていない状況で、排泄したことすらすら教えてくれない

半年前から療育には通わせていますが、目立って成果は上がっておりません。

言葉については、出るよりも理解が大事で、３歳で理解がないというのは言葉が一切でない子よりも深刻であるという話を耳にしました。不安です。

来年早々に正式な検査は受けるつもりです。でも、その前に相応の心構えを作っておきたいと思い、皆様の率直な意見を伺いたく思います。

我が子はやはり自閉症の疑いが濃いでしょうか。知的障害も伴った場合、その軽重はどの程度だと思われますか。ざっくばらんにお聞かせください。よろしくお願いします。

はじめに

ご相談ありがとうございます。3歳のお子さんの発達に関するご心配、大変お察しいたします。今回の相談内容を拝見し、自閉症スペクトラム（ASD）の可能性について、そして知的障害を伴う場合の心構えについて、専門家の視点から詳しく解説させていただきます。ご相談者様が抱える不安を少しでも軽減し、今後の対応に役立つ情報を提供できるよう努めます。

1. 現状の理解と評価

まず、ご相談内容から読み取れるお子さんの現状を整理し、自閉症スペクトラム（ASD）の可能性について考察します。また、知的障害の可能性についても触れ、それぞれの特徴と、それらが日常生活に与える影響について解説します。

1.1. 自閉症スペクトラム（ASD）の可能性

ご相談内容から、お子さんにはいくつかのASDに見られる特徴が認められます。具体的には、以下の点が挙げられます。

コミュニケーションの困難さ: 指示が通らない、挨拶をしない、二語文が出ないなど、言葉によるコミュニケーションの遅れが見られます。
社会性の問題: 同世代の子どもへの関心が薄い、人との関わりに困難さがあるなど、社会性の発達に遅れが見られます。
行動の偏り: 特定の指示に従わない、特定の行動に固執するなどの行動の偏りが見られます。

これらの特徴は、ASDの診断基準と合致する可能性があります。ただし、診断には専門家による詳細な評価が必要です。来年早々に予定されている正式な検査で、より正確な診断が下されることでしょう。

1.2. 知的障害の可能性

知的障害の可能性についても考慮する必要があります。知的障害は、知的な発達の遅れを伴う状態を指します。ご相談内容からは、言葉の理解の遅れや、指示が通りにくいといった点が、知的障害の可能性を示唆しています。知的障害の程度は、個々の能力や発達の状況によって異なります。検査結果を踏まえ、適切な支援計画を立てることが重要です。

2. 今後の対応と心構え

お子さんの発達をサポートするために、ご両親ができること、そして、心構えについて解説します。療育の活用、家庭での具体的な対応、そして、専門家との連携について、詳しく見ていきましょう。

2.1. 療育の活用

現在通われている療育の効果を最大限に引き出すために、以下の点を意識しましょう。

療育の内容を理解する: 療育でどのような目標が設定され、どのようなプログラムが行われているのかを把握しましょう。
療育との連携: 療育の先生と積極的にコミュニケーションを取り、家庭での様子や困りごとを共有しましょう。
家庭での継続: 療育で学んだことを、家庭でも継続して実践しましょう。例えば、指示の出し方や、コミュニケーションの方法などを、療育の先生に相談しながら、家庭でも取り入れてみましょう。

2.2. 家庭での具体的な対応

家庭での対応は、お子さんの発達を大きく左右します。以下の点を意識して、お子さんと接しましょう。

肯定的な言葉がけ: お子さんの良い行動を積極的に褒め、自己肯定感を育みましょう。
視覚的なサポート: 絵カードやスケジュール表など、視覚的なツールを活用して、指示や予定を伝えましょう。
環境調整: お子さんが集中しやすい環境を整え、刺激を調整しましょう。例えば、テレビの音量を小さくしたり、おもちゃを片付けたりするなどです。
遊びを通して学ぶ: 遊びを通して、コミュニケーション能力や社会性を育みましょう。例えば、一緒に絵本を読んだり、ごっこ遊びをしたりするなどです。

2.3. 専門家との連携

専門家との連携は、お子さんの発達をサポートする上で非常に重要です。以下の専門家と連携しましょう。

医師: 定期的な診察を受け、お子さんの健康状態を把握しましょう。
臨床心理士: 心理検査やカウンセリングを通して、お子さんの心理的なサポートを行いましょう。
言語聴覚士: 言葉の発達を促すための専門的な指導を受けましょう。
保育士・幼稚園教諭: 日常生活での困りごとについて相談し、アドバイスをもらいましょう。

3. 知的障害を伴う場合の支援

もし知的障害を伴う場合、お子さんへの支援はさらに重要になります。知的障害の程度に応じた支援を行い、お子さんの自立をサポートしましょう。

3.1. 個別支援計画の作成

お子さんの特性やニーズに合わせた、個別支援計画を作成しましょう。個別支援計画には、以下の内容を含めます。

目標設定: 短期的な目標と長期的な目標を設定し、達成度を評価します。
支援内容: 具体的な支援内容を決定し、実践します。
評価: 定期的に評価を行い、計画の見直しを行います。

3.2. 福祉サービスの活用

様々な福祉サービスを活用して、お子さんの成長をサポートしましょう。主なサービスには、以下のようなものがあります。

児童発達支援: 0歳から就学前の障害のある子どもを対象とした通所支援です。日常生活における基本的な動作の指導や、集団生活への適応訓練などを行います。
放課後等デイサービス: 就学中の障害のある子どもを対象とした通所支援です。放課後や夏休みなどの長期休暇中に、生活能力の向上や、社会性の育成などを目指します。
相談支援事業所: 障害のある方やその家族からの相談に応じ、必要な情報提供や助言を行います。

3.3. 将来への備え

お子さんの将来を見据え、以下の点について準備を進めましょう。

教育: お子さんの特性に合わせた教育環境を検討しましょう。特別支援学校、特別支援学級、通常学級など、様々な選択肢があります。
就労: 将来的な就労を視野に入れ、職業訓練や就労支援について情報を収集しましょう。
金銭管理: 将来的な金銭管理について、成年後見制度や、信託制度などについて検討しましょう。

4. 相談者へのメッセージ

ご相談者様、お子さんの発達に関するご心配、大変お察しいたします。今回の相談内容から、お子さんの自閉症スペクトラム（ASD）の可能性、そして知的障害を伴う場合の心構えについて、様々な情報を提供させていただきました。診断結果が出るまでの間、不安な気持ちになることもあるかもしれませんが、焦らず、お子さんのペースに合わせて、一つ一つ丁寧に対応していくことが大切です。専門家との連携を密にし、お子さんの成長をサポートしていきましょう。そして、ご両親自身も、無理せず、自分を大切にしてください。応援しています。

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5. まとめ

今回の記事では、3歳のお子さんの発達に関するご相談について、自閉症スペクトラム（ASD）の可能性、知的障害の可能性、そして今後の対応について解説しました。以下に、重要なポイントをまとめます。

現状の理解: お子さんの現状を正しく理解し、専門家による評価を受けましょう。
今後の対応: 療育の活用、家庭での具体的な対応、専門家との連携を積極的に行いましょう。
知的障害を伴う場合の支援: 個別支援計画の作成、福祉サービスの活用、将来への備えを行いましょう。

お子さんの発達をサポートするために、ご両親ができることはたくさんあります。焦らず、お子さんのペースに合わせて、一つ一つ丁寧に対応していくことが大切です。この記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。

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