発達障害のある子どもの「物を盗る」行動を止めさせたい！親としてできること、専門家のアドバイス

この度は、息子さんのことでご相談いただきありがとうございます。お子さんの発達障害とADHD、そしてそれに伴う行動について、大変ご心配なことと思います。特に、物を盗るという行動は、親御さんにとって非常に悩ましい問題ですよね。今回の記事では、この問題に焦点を当て、具体的な対応策や専門家のアドバイス、そして親御さんの心のケアについて掘り下げていきます。

こんばんわ
息子の事で相談させてください

小3の息子がいます。
自閉症スペクトラムとADHDがあります

１年の時は友達を叩いたり友達の物にイタズラする事が多かったです。
２年になると理由なく友達を叩いたりする事はグンと減りましたがからかわれたりすると必ず手がでてました。
そして、先生の物を盗るようになりました。
お友達のは盗らず、嫌いな先生の物ばっかり盗りました(消しゴムやヘアゴム、クリップ等)

3年になると手が出る事は全く無くなったもののお友達の物も盗るようになりました。
そして暴言が酷いです。

諭す様に語りかけてもダメ、あなたが盗られたらどんな気持ちになる？と聞いたり一緒に考えたりしても改善しないです。

とうとう今日怒鳴ってしまいました。
お友達の物を盗りました。
怒鳴ってもダメだとわかってるつもりでいたのに爆発しました。

どう接していけばいいのかわかりません

普段は週６でフルタイムで働いてるのであまり遊んであげれてないです。
なので、寝る前だけは、、、と思い毎日布団でその日の出来事のお話しをしたりトントンしながら寝かしつけをしたりはしてます。

発達障害の本を色々買って実践してみたりしても効果があるのかないのか実感できてません。

息子に姉がいてます。
姉も発達障害があり息子ほどではありませんが手がかかります。

もういっぱいいっぱいになりそうです。

旦那は仕事であまり家に居ないので、ほぼ１人です。

お薬も毎日かかさず飲ませてます。

お友達の物を盗るのをやめさせたいです。

どうしたらいいかアドバイスいただけませんか？？

お願いします

1. なぜ子どもは物を盗るのか？行動の背景を理解する

まず、お子さんがなぜ物を盗るのか、その背景を理解することが重要です。発達障害やADHDのあるお子さんの場合、その行動の背後には様々な要因が考えられます。

欲求不満やストレス: 自分の気持ちをうまく表現できなかったり、周囲の期待に応えられなかったりすることで、強い欲求不満を感じることがあります。その結果、物を盗るという行動で、心のバランスを保とうとすることがあります。
衝動性: ADHDの特性として、衝動的に行動してしまうことがあります。欲しいものを見たときに、我慢することができず、すぐに手に入れてしまうことがあります。
コミュニケーション能力の未熟さ: 自分の気持ちを言葉で伝えたり、友達との関係を円滑に築くことが苦手な場合、物を盗ることで、周囲の関心を引こうとしたり、優位に立とうとすることがあります。
ルールの理解の難しさ: 盗むことが「悪いこと」であるというルールを、まだ完全に理解できていない可能性があります。特に、自閉スペクトラム症のあるお子さんは、抽象的な概念を理解することが難しい場合があります。
感覚過敏: 特定の物に対する強いこだわりや、感覚的な刺激を求めて、物を盗ることがあります。

これらの要因を考慮し、お子さんの行動の根本原因を探ることが、問題解決の第一歩となります。専門家との連携を通じて、お子さんの特性に合わせた対応策を見つけることが重要です。

2. 具体的な対応策：家庭でできること

次に、ご家庭でできる具体的な対応策をいくつかご紹介します。

2-1. 落ち着いて対応する

お子さんが物を盗ったときは、まず落ち着いて対応することが大切です。感情的に怒鳴ったり、責めたりするのではなく、冷静に状況を把握し、なぜそのような行動をしたのかを理解しようと努めましょう。

感情的にならない: 怒りや焦りは、子どもをさらに混乱させ、問題解決を妨げる可能性があります。深呼吸をして、冷静さを保ちましょう。
事実確認: 盗んだもの、場所、状況などを具体的に把握しましょう。
子どもの気持ちを理解しようとする: なぜ盗ったのか、子どもの気持ちに寄り添い、話を聞いてあげましょう。

2-2. ルールを明確に伝える

盗むことが「悪いこと」であるというルールを、具体的に、そして分かりやすく伝えましょう。

シンプルな言葉で: 難しい言葉ではなく、「人の物を勝手に持って帰ることは、相手が悲しい気持ちになるから、してはいけないこと」など、子どもにも理解しやすい言葉で伝えましょう。
具体例を挙げる: 盗んだものが、相手にとってどんな影響を与えるのか、具体的に説明しましょう。「〇〇ちゃんの消しゴムを盗ったら、〇〇ちゃんは勉強できなくて困るよね」など。
繰り返し伝える: 一度伝えただけでは理解できないこともあります。根気強く、繰り返し伝えましょう。

2-3. 代替行動を教える

物を盗るという行動の代わりに、他の適切な行動を教えることも重要です。

欲しいものを伝える方法: 「欲しいものがあるときは、まず誰に言うの？」「どうやってお願いするの？」など、具体的に教えましょう。
我慢する方法: 欲しいものをすぐに手に入れることができない場合に、どのように我慢すれば良いのか、具体的な方法を教えましょう。例えば、「あとで〇〇ができるまで待つ」「他の楽しいことをする」など。
困ったときの相談相手: 困ったことがあったときに、誰に相談すれば良いのか、教えましょう。親、先生、友達など、相談できる相手を増やしましょう。

2-4. ポジティブな強化

良い行動をしたときには、積極的に褒めてあげましょう。褒めることで、子どもは「良い行動をすれば、良いことがある」と学習し、良い行動を繰り返すようになります。

具体的に褒める: 「〇〇ちゃんから消しゴムを借りることができて、えらいね！」「今日は我慢できたね、すごいね！」など、具体的に褒めましょう。
ご褒美を与える: 良い行動をしたときには、ご褒美を与えることも効果的です。ただし、ご褒美は、物だけでなく、言葉での褒め言葉や、一緒に遊ぶ時間など、様々な形があります。
小さな成功を積み重ねる: 完璧を求めず、小さな成功を積み重ねることで、子どもの自己肯定感を高めましょう。

2-5. 環境を整える

子どもの行動を誘発する可能性のある環境要因を排除することも重要です。

子どもの手の届く範囲に、盗みやすいものを置かない: 貴重品や、子どもが興味を持ちそうなものは、子どもの手の届かない場所に保管しましょう。
子どもの持ち物を整理する: 持ち物が整理されていないと、物を盗るという行動につながることがあります。子どもの持ち物を整理し、管理しやすいようにしましょう。
友達との関係を良好にする: 友達との関係がうまくいっていない場合、物を盗るという行動につながることがあります。友達との交流を促し、良好な関係を築けるようにサポートしましょう。

3. 専門家との連携：プロの力を借りる

ご家庭での対応に加えて、専門家のサポートを受けることも検討しましょう。専門家は、お子さんの特性を詳しく理解し、適切なアドバイスや支援を提供してくれます。

3-1. 専門家への相談先

医師: 精神科医や小児科医は、お子さんの発達障害やADHDの診断、治療、薬物療法について相談できます。
臨床心理士: 心理検査やカウンセリングを通じて、お子さんの心理状態を把握し、問題解決のためのアドバイスをしてくれます。
発達支援センター: 発達に関する専門家が、お子さんの発達段階に合わせた支援や、親御さんへの相談支援を行ってくれます。
教育相談: 学校の先生やスクールカウンセラーは、学校での様子や、学習面での課題について相談できます。

3-2. 専門家からのアドバイス例

行動療法: 問題行動を改善するための、具体的な行動計画を立てます。
認知行動療法: 考え方や行動のパターンを変えることで、問題行動を改善します。
ペアレントトレーニング: 親御さんに対して、子どもの行動を理解し、効果的な対応方法を学ぶためのトレーニングを行います。
薬物療法: ADHDの症状を緩和するために、薬物療法を行うことがあります。

4. 親御さんの心のケア：一人で抱え込まない

お子さんの問題に直面している親御さんは、心身ともに疲労困憊していることと思います。一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用しましょう。

4-1. 休息とリフレッシュ

心身の健康を保つために、十分な休息とリフレッシュが必要です。

睡眠時間の確保: 質の高い睡眠を確保するために、規則正しい生活リズムを心がけましょう。
休息時間の確保: 毎日少しの時間でも、自分のために時間を取りましょう。好きなことをしたり、リラックスできる時間を過ごしましょう。
気分転換: 趣味を楽しんだり、散歩に出かけたり、気分転換になることを積極的に行いましょう。

4-2. サポートシステムの活用

周囲のサポートを積極的に活用しましょう。一人で抱え込まず、困ったときは誰かに頼ることが大切です。

家族: 兄弟姉妹、親戚など、頼れる家族に相談し、協力を得ましょう。
友人: 信頼できる友人に話を聞いてもらったり、悩みを共有しましょう。
地域の相談窓口: 子育てに関する悩みや、困りごとを相談できる窓口を利用しましょう。
親の会: 同じような悩みを持つ親同士が集まり、情報交換や交流をすることができます。

4-3. 専門家のサポート

専門家は、お子さんの問題だけでなく、親御さんの心のケアも行ってくれます。

カウンセリング: 臨床心理士によるカウンセリングは、心の悩みを聞いてもらい、ストレスを軽減するのに役立ちます。
ペアレントトレーニング: 子育てに関する知識やスキルを学び、自信を持って子育てに取り組めるようになります。

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5. 成功事例から学ぶ：他の親御さんの体験談

他の親御さんの体験談は、問題解決のヒントや、励みになることがあります。

5-1. 事例1：ルールを明確にし、褒めることを意識したAさんの場合

Aさんの息子さんも、物を盗るという行動に悩んでいました。Aさんは、まず、息子さんに「人の物を勝手に持って帰ることは、相手が悲しい気持ちになるから、してはいけないこと」と、分かりやすく伝えました。そして、良い行動をしたときには、具体的に褒めることを意識しました。例えば、「今日は友達に『貸して』って言えたね、すごいね！」と褒めました。その結果、息子さんの物を盗る行動は徐々に減り、友達との関係も改善していきました。

5-2. 事例2：専門家のサポートを受け、代替行動を教えたBさんの場合

Bさんの娘さんは、衝動的に物を盗ってしまうことがありました。Bさんは、専門家である臨床心理士に相談し、行動療法を受けました。行動療法では、盗るという行動の代わりに、欲しいものを言葉で伝える方法や、我慢する方法を教わりました。また、娘さんが良い行動をしたときには、積極的に褒めました。その結果、娘さんは、徐々に衝動的な行動をコントロールできるようになり、学校生活もスムーズになりました。

これらの事例から、それぞれの家庭環境や子どもの特性に合わせて、様々なアプローチを試すことが重要であることがわかります。焦らず、根気強く、お子さんと向き合い、専門家や周囲のサポートを受けながら、問題解決に取り組んでいきましょう。

6. まとめ：諦めずに、お子さんと向き合いましょう

今回は、発達障害のあるお子さんの「物を盗る」行動について、その背景、具体的な対応策、専門家のアドバイス、親御さんの心のケア、そして成功事例について解説しました。物を盗るという行動は、親御さんにとって非常に悩ましい問題ですが、適切な対応とサポートがあれば、必ず改善することができます。

大切なことは、諦めずに、お子さんと向き合い、その特性を理解し、寄り添うことです。そして、一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用しましょう。今回の記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。お子さんの成長を信じ、共に歩んでいきましょう。

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