小学校一年生の娘さんのことで悩んでいるお母さんへ：発達特性と子育て、仕事との両立を考える

小学校一年生の娘さんのことで、周りの子と違う点が多々あり、この先どうすれば良いのか悩んでいるお母様がいらっしゃいます。以下、ご相談内容の詳細です。

現在７歳で小学校一年の娘なんですが、周りの子と違いすぎるところが多々あります。思いつく限りを書き出します。

〇学校でのこと

･学校で授業時間内にノートやプリントが終わらない(本人曰く、自分でもなんでできないのかがわからない)

･授業中に、落書きをしたり近くの子にいたずらをしたり、体がひとりだけ違うほうを向いている(担任の先生からも言われたし、授業参観で大勢の親が見ている前でもそうでした)

･学校でもらう手紙やプリント類が机の中に溜まっていき、定期的に大量に持って帰ってくる(先生に指摘されないと自分からは持って帰ってこれない)

･宿題等に名前を書く時に、最初の数文字はものすごく大きく書いたり、逆に今度は読めないくらい小さく書いたりする

･宿題のプリントを一枚やるあいだに、必ず空白部分に何かしら落書きをしてしまう(線を引いたり丸を書いたり)

･学校であった出来事の説明にムラがある(細かく説明できるときと、なにひとつ説明できないときの差がある)

･忘れ物が多く、鉛筆やハンカチをすぐ無くしてくる

･筆箱や教科書が、入学後1ヶ月も経たないうちに落書きや破損している

〇家庭内でのこと

･元あった場所に片付けることが出来ない

･どんな内容の番組であっても、テレビがついていればずっと見ている

･「〇〇をして」と頼まれて返事はするが直後にもう忘れて違うことをする

･食事にすごく時間がかかる(夕ご飯は１時間以上かかる)

･どれだけ集中して遊んでいたりしていても、常に手か足が動いている

･物をすぐに壊す(直しても直後に壊す)

〇性格など

･思い通りにいかないとすぐに泣いて怒る

･したいことがうまく伝えられず、伝わらないことにキレる

･叱られると、どうして叱られたのかは考えられず、叱られたということが悲しいと言って泣いているだけ

･記憶力がすごく良い(例えば、一度映画館で見た時に聞いただけの歌を数日後にちゃんと歌える等)

･五分前の出来事は覚えていないのに、３歳ごろにあったことなどを突然細かく説明し始める

･人形を使ったごっこあそびが好きでずっとやっているが、毎回ストーリーや設定がほぼ同じで、遊び始めるとエンドレスに繰り返し続ける

･味の混ざった食べ物がきらい(例えば寿司のようにネタとごはんがいっしょとか、丼物、チョコが挟まったクラッカーなど、二つ合わさったもの全般。別々なら問題なく食べる)

･トイレの回数が頻繁(18:00~21:00のあいだで多いときは10回近い時もあり、夜中にも行くため、おむつがとれたのも入学直前)

･距離感がつかめない(注意されても何度も私に体当たりしたり足をぶつけたりする)

･買い物中などに、ほんの一瞬目を離すと走っていってしまいいなくなる

･スーパーで並んでいる食品を、とにかく押したり持ち上げたりしたがる(注意されたその瞬間だけやめ、私が真横で見ていてもやってしまう)

･決断力がない(例えば二択でどちらかもらえるというときに、決めるまでにすごく時間がかかる)

･車に乗っていても、じっとしていられない(正座してみたりシートを叩いてみたり、ずっとごそごそしている)

挙げ出すとキリがないんですが、だいたいこんな感じです。年少の時くらいから、こういう気になる部分が増え、一度、市のセンターに相談したんですが、「ちょっとほかの子よりこだわりが強く活発なだけで、お母さんが心配しすぎなだけですよ」と言われ、様子を見ていたんですが、やっぱりちょっとほかの子とは違う気がするんです。

私は平日は毎日仕事に出ていて、学校のあとは放課後デイサービスに通わせているんですが、先日、近所の人に、「〇〇ちゃん(娘)の面倒ってちゃんと見ているの？ちょっと変わってるし、ちゃんと育児してる？仕事減らすとかしたら？」と、言われてしまいました。確かに、我が家は母子家庭で、私が娘と過ごす時間は、放課後デイサービスから18:00に帰宅してそこから寝るまでのたった３時間と、土曜の午後と、日曜だけです。その分、夜帰ってきてからの会話や、一緒に遊んだり、しつけもちゃんとしているつもりですし、所謂育児放棄のような状態ではないと自分では思ってやってきました。何よりも、娘のことは何よりも大切だし、かけがえのない存在です。

この先、もっと学校の勉強が難しくなっていったり、友人との関わりが増えていく中で、娘がうまくやっていけるのかがとても心配です。

私はどうしたらいいのでしょうか？

この度は、大切なお子さんのことで大変ご心配な状況、心中お察しいたします。小学校に入学されたばかりのお子さんのことで、色々と気になる点が多く、ご不安な気持ちでいっぱいだと思います。周りの方からの心ない言葉も、お母様をさらに追い詰めているかもしれません。しかし、どうかご自身を責めないでください。あなたは、お子さんのことを誰よりも大切に思い、一生懸命子育てをされている素晴らしいお母様です。

このQ&Aでは、小学校に通う娘さんの行動や特性について、どのように理解し、どのように対応していくべきか、具体的なアドバイスを提供します。また、母子家庭で働きながら子育てをすることの難しさ、そしてその両立をどのように実現していくかについて、一緒に考えていきましょう。

1. 娘さんの特性を理解する：発達障害の可能性と、その見極め方

まず、娘さんの行動について、いくつかの可能性を考慮する必要があります。それは、発達障害の可能性です。発達障害には、自閉スペクトラム症（ASD）、注意欠如・多動性障害（ADHD）、学習障害（LD）など、様々な種類があります。娘さんの行動には、これらの発達障害に見られる特性と合致する部分がいくつかあります。

1-1. 自閉スペクトラム症（ASD）の可能性

ASDは、社会性の問題、コミュニケーションの困難さ、こだわりや反復的な行動を特徴とする発達障害です。娘さんの場合、以下のような点がASDの可能性を示唆しています。

学校での行動：授業中の集中力の欠如、落書きやいたずら、先生の指示に従うことの難しさなどは、ASDの子どもに見られることがあります。また、学校での出来事の説明にムラがあることも、コミュニケーションの困難さを示唆しています。
こだわり：人形遊びのストーリーや設定が毎回同じであること、味の混ざった食べ物を嫌うことなどは、ASDに見られる強いこだわりと関連している可能性があります。
感覚過敏：音や光、触覚など、特定の感覚に対して過敏な反応を示すこともあります。

1-2. 注意欠如・多動性障害（ADHD）の可能性

ADHDは、不注意、多動性、衝動性を特徴とする発達障害です。娘さんの場合、以下のような点がADHDの可能性を示唆しています。

不注意：授業中に集中できない、忘れ物が多い、指示を忘れてしまう、整理整頓が苦手といった点は、ADHDの不注意の特性と合致します。
多動性：常に手や足が動いている、車内でじっとしていられないといった点は、ADHDの多動性の特性と合致します。
衝動性：思い通りにいかないとすぐに泣いたり怒ったりする、決断に時間がかかる、買い物中に走り出すといった点は、ADHDの衝動性の特性と合致します。

1-3. 発達障害の見極め方

発達障害の診断は、専門家による詳細な検査と評価が必要です。まずは、以下のステップで進めていきましょう。

専門機関への相談：児童精神科医、発達障害専門医、または発達支援センターに相談し、専門的なアドバイスを受けましょう。
詳細な問診と検査：専門家は、娘さんの行動や生育歴について詳しく聞き取り、必要に応じて心理検査や発達検査を行います。
診断と支援計画の策定：検査結果に基づいて診断が行われ、娘さんに合った支援計画が立てられます。

大切なのは、早期に適切な支援を受けることです。もし発達障害と診断された場合でも、適切な療育やサポートを受けることで、娘さんは成長し、社会生活を送る上で必要なスキルを身につけることができます。

2. 娘さんへの具体的な対応：家庭と学校でのサポート

娘さんの特性に合わせて、家庭と学校でできる具体的なサポートを考えていきましょう。

2-1. 家庭でのサポート

構造化された環境：
娘さんが混乱しないように、生活環境を構造化することが重要です。例えば、物の定位置を決める、スケジュールを可視化する（カレンダーや絵カードなどを使用する）、タスクを細分化して指示を出すなど、具体的な工夫を取り入れましょう。
コミュニケーション：
娘さんの気持ちを理解し、寄り添う姿勢が大切です。具体的には、娘さんの話をじっくり聞き、共感的な言葉をかける、視覚的な情報（絵や写真）を使って説明する、言葉だけでなく表情や身振りで伝えるなど、コミュニケーションの方法を工夫しましょう。
肯定的な関わり：
娘さんの良いところを見つけ、積極的に褒めることで、自己肯定感を高めましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、自信を育むことができます。また、失敗しても、頭ごなしに叱るのではなく、なぜ失敗したのかを一緒に考え、解決策を一緒に探すことが大切です。
遊びを通して学ぶ：
遊びは、娘さんの発達を促す上で非常に重要な要素です。娘さんの好きな遊びを通して、社会性やコミュニケーション能力、問題解決能力などを育むことができます。例えば、ごっこ遊びでは、役割分担やルール作りを促し、言葉でのコミュニケーションを促しましょう。
休息と睡眠：
発達障害のある子どもは、疲れやすい傾向があります。十分な休息と睡眠時間を確保し、心身のバランスを整えることが大切です。寝る前にリラックスできる時間を作る、日中の活動量を調整するなど、工夫しましょう。

2-2. 学校でのサポート

担任の先生との連携：
担任の先生と密に連携し、娘さんの学校での様子を共有し、協力して支援体制を整えましょう。学校での困りごとや課題を共有し、具体的な対応策を一緒に考えましょう。
合理的配慮：
学校には、発達障害のある子どもに対して、個別のニーズに応じた「合理的配慮」を提供する義務があります。例えば、授業中の席の位置を配慮する、指示を分かりやすく伝える、宿題の量を調整する、テスト時間を延長するなどの配慮を求めることができます。担任の先生や特別支援コーディネーターに相談し、必要な配慮について話し合いましょう。
特別支援教育：
必要に応じて、特別支援学級や通級指導教室の利用を検討しましょう。特別支援教育では、個別の学習支援や、社会性スキル、コミュニケーション能力を育むための指導を受けることができます。学校の特別支援コーディネーターに相談し、利用について検討しましょう。
クラスメイトへの理解促進：
娘さんの特性について、クラスメイトに理解を求めることも重要です。担任の先生に協力してもらい、発達障害についての説明会を開いたり、絵本や教材を活用して、子どもたちが多様性を理解し、互いに助け合えるような環境を整えましょう。

3. 仕事と子育ての両立：現実的な選択肢と、周囲のサポート

母子家庭で働きながら、発達特性のあるお子さんを育てることは、非常に大変なことです。しかし、諦める必要はありません。様々な選択肢と、周囲のサポートを活用することで、両立は可能です。

3-1. 働き方の見直し

現在の働き方を見直し、仕事と子育ての両立がしやすい働き方を探してみましょう。

時短勤務：
会社によっては、時短勤務制度を利用することができます。勤務時間を短縮することで、お子さんと過ごす時間を増やすことができます。
テレワーク：
テレワーク可能な仕事であれば、自宅で仕事をすることができます。通勤時間を省き、お子さんのそばで仕事ができるため、両立がしやすくなります。
パート・アルバイト：
正社員として働くことが難しい場合は、パートやアルバイトという選択肢もあります。勤務時間や日数を調整しやすく、子育てとの両立がしやすい働き方です。
フリーランス：
スキルがあれば、フリーランスとして働くことも可能です。自分のペースで仕事を進めることができ、柔軟な働き方ができます。
転職：
現在の仕事が、子育てとの両立が難しい場合は、転職も視野に入れましょう。子育て支援制度が充実している企業や、テレワーク可能な企業など、働きやすい環境を探しましょう。

3-2. 周囲のサポートを活用する

一人で抱え込まず、周囲のサポートを活用しましょう。

家族・親族：
頼れる家族や親族がいれば、積極的にサポートを求めましょう。お子さんの送迎や、預かりをお願いすることもできます。
自治体のサービス：
自治体には、様々な子育て支援サービスがあります。例えば、一時預かり、病児保育、ファミリーサポートなど、様々なサービスを利用することができます。積極的に利用しましょう。
放課後デイサービス：
現在、放課後デイサービスを利用されているとのことですが、継続して利用し、娘さんの成長をサポートしてもらいましょう。また、放課後デイサービスと連携し、家庭での療育について相談することもできます。
地域のコミュニティ：
地域のコミュニティに参加し、他の子育て中の親たちと交流しましょう。情報交換をしたり、悩みを共有したりすることで、孤独感を軽減し、心の支えになります。
専門家への相談：
児童精神科医、発達障害専門医、臨床心理士など、専門家への相談も積極的に行いましょう。専門家のアドバイスを受けることで、子育ての悩みや不安を解消し、適切な支援を受けることができます。

3-3. タイムマネジメントの工夫

限られた時間の中で、効率的に家事や育児をこなすために、タイムマネジメントの工夫を取り入れましょう。

家事の効率化：
家事代行サービスを利用する、作り置きをする、食洗機や乾燥機などの家電製品を活用するなど、家事の負担を減らす工夫をしましょう。
スケジューリング：
一週間のスケジュールを立て、時間管理を徹底しましょう。事前に予定を立てることで、時間の無駄を省き、効率的に行動することができます。
優先順位をつける：
やるべきことの優先順位をつけ、重要度の高いものから取り組むようにしましょう。全てを完璧にこなそうとせず、無理のない範囲で、できることから取り組むようにしましょう。
休息時間の確保：
忙しい中でも、必ず休息時間を確保しましょう。心身ともにリフレッシュすることで、パフォーマンスを維持することができます。

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4. 周囲の理解を得る：情報発信と、対話の重要性

周囲の理解を得ることも、子育てを円滑に進める上で非常に重要です。特に、近所の方々や、学校の先生、親族など、娘さんと関わる人たちに、娘さんの特性や、あなたがどのようなサポートを必要としているのかを伝えることが大切です。

4-1. 情報発信のポイント

娘さんの特性について：
娘さんの行動や特性について、具体的に説明しましょう。例えば、「集中することが苦手」「こだわりが強い」など、分かりやすい言葉で説明することが大切です。また、発達障害について、正しい情報を伝えることも重要です。誤解や偏見をなくすために、専門家の意見や、信頼できる情報源からの情報を参考にしましょう。
あなたの困りごと：
あなたがどのようなことで困っているのか、具体的に伝えましょう。例えば、「学校との連携がうまくいかない」「一人で抱え込んでしまい、辛い」など、率直に伝えることで、周囲の理解と協力を得やすくなります。
お願いしたいこと：
周囲の人たちに、具体的にどのようなサポートをお願いしたいのかを伝えましょう。例えば、「学校での娘の様子を教えてほしい」「困ったことがあれば、気軽に相談してほしい」など、具体的なお願いをすることで、周囲の人たちは、どのように協力すれば良いのかが分かりやすくなります。

4-2. 対話の重要性

定期的なコミュニケーション：
周囲の人たちと、定期的にコミュニケーションをとるようにしましょう。学校の先生とは、定期的に面談を行い、娘さんの学校での様子や、困りごとを共有しましょう。近所の人たちとは、挨拶をしたり、立ち話をするなど、日常的なコミュニケーションを心がけましょう。
オープンな姿勢：
自分の気持ちをオープンに伝えることで、周囲の人たちは、あなたを理解しやすくなります。悩んでいることや、困っていることを、遠慮なく伝えましょう。また、相手の意見にも耳を傾け、対話を通して、相互理解を深めましょう。
感謝の気持ちを伝える：
周囲の人たちのサポートに対して、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。感謝の気持ちを伝えることで、周囲の人たちは、さらに積極的に協力してくれるようになります。例えば、「いつもありがとうございます」「助かります」など、感謝の言葉を伝えましょう。

5. 未来への希望：娘さんの成長を信じて

娘さんの特性を理解し、適切な支援とサポートを受けることで、娘さんは必ず成長し、自分らしく生きていくことができます。困難に直面することもあるかもしれませんが、決して諦めないでください。娘さんの可能性を信じ、温かく見守り、支え続けることが大切です。

最後に、あなた自身を大切にしてください。一人で抱え込まず、休息を取り、心身の健康を保つことが大切です。あなたは、娘さんのために、本当に一生懸命頑張っています。どうか、自分を褒めてあげてください。そして、未来への希望を持ち、娘さんの成長を信じて、一緒に歩んでいきましょう。

まとめ

今回の相談内容を踏まえ、以下にまとめます。

娘さんの行動には、発達障害の可能性も考慮し、専門機関への相談を検討しましょう。
家庭と学校で、娘さんの特性に合わせた具体的なサポートを行いましょう。
働き方を見直し、周囲のサポートを活用することで、仕事と子育ての両立を目指しましょう。
周囲の人々に、娘さんの特性や、あなたの困りごとを伝え、理解と協力を求めましょう。
娘さんの成長を信じ、未来への希望を持ち、あなた自身を大切にしましょう。

この情報が、少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。応援しています。

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