学校での異食行動と対応：子どもの安全を守るために親ができること

この記事では、お子さんの異食行動に関するお悩みに対し、具体的な対応策と、学校や関係機関との連携方法について解説します。お子さんの安全を守り、安心して学校生活を送れるようにするための情報を提供します。

異食症についてです。うちの子は6歳で小学1年生ですが、療育センターの結果、精神年齢が年少～年中レベルで知的障害と診断されています。4歳の時に10円玉を飲み込んで入院したことがあり、入学前の特別相談センターで普通級か個別級かテストを受け、普通級は無理で個別級に入っています。療育センターからは、このような状態なので、こうしてくださいという診断書を学校に出したのに、自立に向けてと交流に行かせ、本人は教室に放置されています。迎えに行くといつも何かを口に入れている状態で、個別級の担任に言っても「あっそうですか」で終わってしまい、目を離しているのが心配です。校長や担任には前々から何度も言っているのに、見た目が普通だからか、親身に対応してくれず、本人が学校の次の日に腹痛を訴えたため、聞いたら学校で磁石とゴミを飲み込んだと言われ、慌てて病院に行ったら、小さい磁石と50円玉のような金属を飲み込んでおり、金属が胃に、磁石が胃壁と腸壁を挟むような形でくっついていて緊急手術で取り出しました。まだ腸壁に小さい穴が開いているものの無事に退院したので、物を持って学校に行ったら、校長に「これ、何ですかね？学校には落ちてないと思います」と認めようとせず、さらに「個別級と言っても、うちの子だけを見ていることができないから、お子さんには物を口に入れないように言ってください。小学校では見ていられないから、本人に物を口に入れるのをやめてもらうしかない」と言われました。特別支援学校に相談したら、「特別支援学校はうちの子は普通だから入るのは難しいし、特別支援学校の方が生徒が倍いるから、学校以上に見ているのは無理だと思います」とハッキリ言われました。異食症だから、消しゴムやゴミなどを口に入れてしまうと言っているのに、見れないと言われて困っています。うちでも何度も注意しているけどやるので、小さい物は高い場所に置いて対策していますが、学校ではうちの子だけを見れないと言われ、また同じことが起こるのではないかと不安でしょうがないです。校長に言っても解決にならないし、そんな物学校に落ちてないと言うし、先生も生徒に「遅刻してどうすんだ！殺すぞ！」と言う先生もいて本当に困っています。校長に言ってもダメだし、どうしたらいいでしょうか？不安で精神がおかしくなりそうです。ちなみに、連絡帳に教育委員会に相談しますと書いたら、自分から教育委員会に連絡を入れたらしく、教育委員会に言っても無駄でしょうし、どうしたらいいですか？どこか相談する所はありますか？

お子さんの異食行動に関するご相談、拝見しました。学校での対応に困り、大変なご心境のことと思います。お子さんの健康と安全を守るために、親としてできること、そして学校や関係機関との連携について、具体的なアドバイスをさせていただきます。

1. 異食行動への理解と原因の探求

まず、異食行動について正しく理解することが重要です。異食行動とは、食べ物ではないものを口に入れてしまう行動のことで、様々な原因が考えられます。

発達障害や知的障害：自閉スペクトラム症（ASD）や知的障害のある子どもは、感覚過敏やこだわりから異食行動を起こすことがあります。
精神的なストレス：不安やストレスを感じると、異食行動で落ち着こうとすることがあります。
環境的な要因：周囲に誤って口に入れてしまうような物がある場合、異食行動につながることがあります。
栄養不足：特定の栄養素が不足している場合に、異食行動を起こすこともあります。

お子さんの場合、知的障害があり、精神年齢が低いことから、感覚的な好奇心や不安感、環境的な要因が複合的に影響している可能性があります。まずは、異食行動の原因を特定するために、専門家への相談を検討しましょう。

2. 学校との連携：具体的な対策と交渉術

学校との連携は、お子さんの安全を守る上で非常に重要です。しかし、現状では学校の対応に不満を感じているとのことですので、具体的な対策と交渉術について説明します。

2-1. 情報共有と協力体制の構築

まず、学校に対して、お子さんの異食行動に関する情報を詳細に伝え、理解を求めることが重要です。以下の点を明確に伝えましょう。

異食行動の具体的な状況：いつ、どのようなものを、どのくらいの頻度で口にするのか、具体的な事例を伝えます。
これまでの対策と効果：家庭でどのような対策（例：手の届く範囲に物を置かない、注意を促すなど）を行っているか、その効果や課題を伝えます。
医療機関からの情報：診断書や療育センターからの指示など、専門家の意見を共有します。
緊急時の対応：万が一、異食行動を起こした場合の対応（例：すぐに医療機関に連絡する、特定の食べ物を避けるなど）について、学校と合意を形成します。

情報共有の際には、連絡帳だけでなく、担任の先生や校長先生との面談を積極的に行いましょう。可能であれば、学校の先生に、お子さんの行動を観察してもらい、具体的な状況を把握してもらうことも有効です。

2-2. 具体的な対策の提案

学校に対して、具体的な対策を提案し、協力をお願いしましょう。以下は、提案できる対策の例です。

安全な環境の整備：
- 教室や廊下など、お子さんが過ごす空間から、誤って口に入れてしまう可能性のあるものを排除します。
- 清掃を徹底し、小さなゴミや異物が落ちていないようにします。
- 手の届く範囲に、危険な物を置かないようにします。
見守り体制の強化：
- 個別級の先生だけでなく、他の先生や支援員など、複数人で見守る体制を検討します。
- 休憩時間や移動時間など、目が届きにくい時間帯に、特に注意を払うように依頼します。
- 必要に応じて、ボランティアや保護者の協力を仰ぐことも検討します。
行動への対応：
- 異食行動を起こした際に、叱るのではなく、優しく注意を促し、安全な場所に誘導します。
- 異食行動の原因を探り、不安を取り除くための声かけや、安心できる環境を提供します。
- 褒美やご褒美を活用し、異食行動を減らすための動機付けを行います。
情報共有と連携：
- 家庭と学校の間で、毎日連絡帳などで情報交換を行い、お子さんの状況を共有します。
- 定期的に面談を行い、対策の効果や課題について話し合います。
- 必要に応じて、医療機関や療育センターと連携し、専門的なアドバイスを受けます。

2-3. 交渉術：冷静かつ効果的なコミュニケーション

学校との交渉は、感情的にならず、冷静かつ客観的に行うことが重要です。以下の点に注意しましょう。

記録を残す：面談の内容や、学校とのやり取りは、記録に残しておきましょう。日付、時間、相手、話した内容などを詳細に記録することで、後々の交渉に役立ちます。
証拠を提示する：学校が対応を拒否する場合、お子さんの異食行動の証拠（写真、動画など）を提示し、事態の深刻さを理解してもらいましょう。
第三者を交える：校長先生との話し合いがうまくいかない場合は、教育委員会や弁護士など、第三者を交えて交渉することも検討しましょう。
感情的にならない：学校側の対応に不満を感じても、感情的にならず、冷静に問題を提起し、解決策を提案しましょう。
代替案を提示する：学校側の事情を考慮しつつ、代替案を提示することで、協力的な姿勢を示しましょう。

3. 関係機関との連携：専門的なサポートの活用

学校だけでなく、関係機関との連携も重要です。専門家のサポートを受けることで、お子さんの異食行動への理解を深め、より適切な対応ができるようになります。

3-1. 医療機関との連携

まずは、かかりつけ医や、精神科医、小児科医などの専門医に相談しましょう。異食行動の原因を特定し、適切な治療やサポートを受けることができます。必要に応じて、専門医から学校への情報提供や、アドバイスを受けることも可能です。

3-2. 療育センターとの連携

療育センターは、発達障害や知的障害のある子どもの療育を専門とする施設です。お子さんの発達段階に合わせた療育プログラムを提供し、異食行動への具体的な対応策を教えてくれます。療育センターの先生と連携し、学校での対応についても相談しましょう。

3-3. 相談窓口の活用

学校や医療機関以外にも、様々な相談窓口があります。一人で悩まず、積極的に活用しましょう。

教育委員会：学校とのトラブルについて、相談に乗ってくれます。
児童相談所：子どもの福祉に関する相談を受け付けています。
発達障害者支援センター：発達障害に関する専門的な相談や支援を提供しています。
NPO法人：発達障害や異食行動に関する情報提供や、親の会などを運営している団体もあります。

これらの相談窓口に相談することで、専門的なアドバイスを受けたり、他の保護者との情報交換をしたりすることができます。

4. 家庭での対応：安全な環境作りと根気強いサポート

学校での対策と並行して、家庭でも安全な環境作りと、根気強いサポートを行いましょう。

4-1. 安全な環境作り

家庭内でも、お子さんが誤って口に入れてしまう可能性のあるものを排除し、安全な環境を整えましょう。

手の届く範囲に物を置かない：小さなおもちゃ、文房具、洗剤など、誤って口に入れてしまう可能性のあるものは、手の届かない場所に保管します。
清掃を徹底する：床や家具の隙間など、小さなゴミや異物が溜まりやすい場所は、こまめに清掃します。
食べ物以外のものを食べないように教える：食べ物と食べ物以外のものを区別し、食べ物以外のものは食べないように、根気強く教えます。
異食行動を誘発するものを避ける：お子さんが特定の物（例：消しゴム、紙など）に興味を示す場合は、それらを避けるように工夫します。

4-2. 根気強いサポート

異食行動は、すぐに改善するものではありません。根気強く、お子さんをサポートすることが重要です。

注意を促す：異食行動を起こした場合は、優しく注意を促し、なぜ食べてはいけないのかを説明します。
代替行動を教える：異食行動の代わりに、安全な行動（例：おもちゃで遊ぶ、絵本を読むなど）を教え、実践できるようにサポートします。
褒める：異食行動をしない時は、積極的に褒めて、良い行動を強化します。
焦らない：異食行動が改善しない場合でも、焦らず、お子さんのペースに合わせて、根気強くサポートしましょう。
ストレスを軽減する：お子さんのストレスを軽減するために、安心できる環境を提供し、スキンシップを積極的に行いましょう。

5. まとめ：お子さんの成長を信じて、諦めないこと

お子さんの異食行動への対応は、簡単ではありません。学校との連携、専門機関との連携、家庭でのサポートなど、様々な取り組みが必要になります。しかし、お子さんの成長を信じ、諦めずにサポートを続けることが、最も大切です。

今回のケースでは、学校の対応に問題があるため、まずは学校との連携を強化し、具体的な対策を提案することが重要です。同時に、専門機関との連携を密にし、専門的なサポートを受けながら、家庭での安全な環境作りと、根気強いサポートを継続しましょう。

お子さんの異食行動が改善し、安心して学校生活を送れるようになることを心から願っています。

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