2歳9ヶ月の息子は発達障害？専門家が教える、今できることと将来への備え

2歳9ヶ月の息子さんの発達について、ご心配なことと思います。言葉の遅れ、指示の理解、感情のコントロール、集団行動の苦手さなど、気になる点がたくさんありますよね。3歳での診断を考えていらっしゃるようですが、それまでの間、そして診断後も、どのように対応していけば良いのか、具体的なアドバイスをお伝えします。

二歳九ヶ月の息子、やはり発達障害をもっているのでしょうか…。二歳になる少し前からずっと違和感を感じて悩んでいて、どんな診断が降りても受け入れる覚悟をしているつもりですが、どこかで違っていてほしいという期待を捨て切れていない自分がいます。

現在の様子

言葉がなかなか出てこない、幼い。（「○○取ってー」、「○○ちょーだい」、などの二語文は少しだけですが話せるようになってきました。が、語彙力が少ないせいか幼い発語、宇宙語ばかりでわからない言葉も多いです。単語は割りとおぼえてきました。）
こちらの言葉の理解が遅い。（何度教えても名前を○○ー？と呼ぶと、普通ははーい！と答えるところを、○○ー？と名前をオウム返しします。ゴミ箱入れてきて、お水飲んでなどの簡単な指示はわかります。）
感情のコントロールができない。（気に入らないことがあるとすぐ癇癪を起こしたり、妹や友達にすぐ手が出てしまい、いくら声掛けしても耳に入ってないのかやめません。最終的にこちらが抱き上げる、大きな声で制止する、などして離さないとやめません。そしてまたすぐに繰り返します。）
スーパーなどで走り回る。（最初はついてくるのですが、飽きるとどんなに制止しても振り切っていってしまいます。迷子になってもあまり泣きません。）
集団行動が苦手。療育や支援センターなどに通っていますが、みんなで歌ったり踊ったりする場面が嫌いなようで、そのときになると走りまわってキャーキャー一人で行動します。抑えたり輪に入れたりするとパニックになるか、抱っこで絶対おりません。
人とのコミュニケーションは好き。知らない人にもニコニコ、こんにちはなど挨拶したり愛嬌はいいです。
図鑑などで、「らっこはどこ？ネギはどれ？」など一回教えただけなのに割とすぐ覚えて指差しするので暗記力はあるのかなと思います。
彼独自のルーティーンがあり、あまり融通がきかないところがあります。（扉は必ず閉める、車で靴は脱ぐ、お風呂の終わりにはからのシャンプーボトルに水を入れる、など。）

他にも色々、なんか変わってるなと思うところはあります。

三ヶ月前から週二回で午前中のみの療育を始めました。劇的な変化はありませんが楽しんではいるようです。踊りのときは逃げ回ってますが…。

知的障害なども考えられるのかな？とか将来はどうなるのかな？とか不安はつきません。

三歳になったら診断してもらおうと思っていますが、皆さんからはどう見えますか？詳しい方からのご意見が聞きたいです。

1. 発達障害の可能性と、今できること

2歳9ヶ月のお子さんの様子から、発達障害の可能性を完全に否定することはできません。言葉の遅れ、コミュニケーションの難しさ、こだわり、多動性など、発達障害に見られる特徴がいくつか見られます。しかし、現時点ではあくまで「可能性」であり、確定診断には専門家の評価が必要です。

発達障害には、自閉スペクトラム症（ASD）、注意欠如・多動性障害（ADHD）、学習障害（LD）など、さまざまな種類があります。お子さんの場合、ASDの特性（コミュニケーションの困難さ、こだわりなど）とADHDの特性（多動性、衝動性など）が複合的に見られる可能性も考えられます。

しかし、診断が確定するまで、あるいは診断後も、できることはたくさんあります。以下に、具体的な対応策をいくつかご紹介します。

1.1. 療育の継続と、家庭でのサポート

現在通われている療育は、非常に有効な手段です。療育では、専門家が子どもの発達段階に合わせたプログラムを提供し、社会性やコミュニケーション能力を育むためのサポートを行います。療育での学びを、家庭でも活かせるように意識しましょう。

療育での取り組みを共有する: 療育の先生に、家庭での困りごとや気になる点を相談し、療育での取り組みを家庭でも実践できるようにアドバイスをもらいましょう。
遊びを通して学ぶ: 子どもが興味を持つ遊びを通して、言葉の発達を促したり、感情のコントロールを練習したりすることができます。例えば、絵本を読み聞かせたり、一緒に遊んだりする中で、子どもの気持ちに寄り添い、言葉で表現する練習を促しましょう。
成功体験を積み重ねる: 子どもができたこと、頑張ったことを具体的に褒めて、自己肯定感を高めましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、自信につながり、困難なことにも挑戦する意欲が生まれます。

1.2. コミュニケーションを促す工夫

言葉の発達を促すためには、日々のコミュニケーションが重要です。以下の点を意識してみましょう。

子どもの目線に合わせる: 子どもの目線に合わせて話したり、子どもの興味のあるものについて一緒に話したりすることで、コミュニケーションがスムーズになります。
わかりやすい言葉を使う: 難しい言葉や抽象的な表現は避け、具体的に、わかりやすい言葉で話しかけましょう。
視覚的なサポートを活用する: 絵カードや写真を使って、言葉での理解を助けることも有効です。例えば、「お片付け」の絵カードを見せながら、一緒に片付けをするなど、視覚的にわかりやすくすることで、指示の理解を促すことができます。
ジェスチャーや表情を豊かにする: 言葉だけでなく、ジェスチャーや表情を使って、子どもの理解を助けましょう。
オウム返しを活用する: 子どもが言った言葉を繰り返したり、少し言い換えたりすることで、言葉の理解を深めることができます。

1.3. 感情のコントロールをサポートする

感情のコントロールが難しいお子さんには、以下の方法でサポートしましょう。

感情に寄り添う: 癇癪を起こしたときは、まず子どもの気持ちを受け止め、「つらいね」「悲しいね」など、感情を言葉で表現してあげましょう。
落ち着ける場所を作る: 落ち着ける場所（静かな場所、安全な場所）を用意し、感情が不安定になったときに、そこで休めるようにしましょう。
代替行動を教える: 癇癪を起こしそうになったときに、別の行動（深呼吸をする、好きなものを見るなど）を教え、実践できるように練習しましょう。
ルールを明確にする: して良いこと、悪いことを明確に伝え、一貫した態度で接しましょう。
褒める: 感情をコントロールできたときには、具体的に褒めて、自己肯定感を高めましょう。

1.4. こだわりへの対応

こだわりは、子どもにとって安心感を得るための行動でもあります。しかし、こだわりが強すぎると、日常生活に支障をきたすこともあります。以下の点を意識して対応しましょう。

こだわりを理解する: なぜそのこだわりがあるのか、子どもの気持ちを理解しようと努めましょう。
こだわりを尊重する: 完全に否定するのではなく、ある程度は受け入れてあげましょう。
代替案を提案する: こだわりが日常生活に支障をきたす場合は、別の方法を提案し、徐々に慣れさせていきましょう。
スケジュールを可視化する: 予定を絵や文字で示し、見通しを立てやすくすることで、不安を軽減することができます。

2. 診断と、その後の支援

3歳になったら診断を受けようと考えているとのことですが、診断を受けることは、今後の支援の第一歩となります。診断を受けることのメリットと、診断後の支援について解説します。

2.1. 診断を受けるメリット

適切な支援を受けられる: 診断を受けることで、子どもの特性に合わせた専門的な支援（療育、発達支援、医療など）を受けることができます。
親の不安を軽減できる: 診断を受けることで、子どもの状態を客観的に把握し、今後の見通しを立てることができます。
情報が得られる: 診断を通して、発達障害に関する情報や、利用できる支援サービスについて知ることができます。
周囲の理解を得られる: 診断結果を伝えることで、保育園や幼稚園、学校の先生など、周囲の理解と協力を得やすくなります。

2.2. 診断後の支援

診断後には、さまざまな支援を受けることができます。以下に、主な支援の種類をご紹介します。

療育: 専門家による個別療育や、集団療育を受けることができます。療育では、子どもの発達段階に合わせたプログラムを提供し、社会性やコミュニケーション能力を育むためのサポートを行います。
発達支援: 発達支援センターや、児童発達支援事業所などで、専門家による相談や、発達に関するサポートを受けることができます。
医療: 必要に応じて、精神科医や小児科医による診察や、薬物療法などの治療を受けることができます。
教育: 保育園や幼稚園、学校で、特別な支援（個別支援計画、特別支援学級など）を受けることができます。
相談支援: 相談支援事業所などで、子どもの発達や、利用できる支援サービスに関する相談を受けることができます。
親の会: 同じ悩みを持つ親同士が交流し、情報交換や悩み相談ができる場です。

3. 将来への備え

将来への不安は尽きないと思いますが、早期からの適切な支援と、親御さんのサポートがあれば、子どもたちは大きく成長することができます。将来を見据えて、今からできることを考えていきましょう。

3.1. 就学に向けて

小学校に入学するにあたっては、事前の準備が重要です。就学相談を受け、学校との連携を密にすることで、スムーズな学校生活を送れるようにサポートしましょう。

就学相談: 市町村の教育委員会や、発達支援センターなどで、就学に関する相談を受けることができます。
学校との連携: 学校の先生と面談し、子どもの特性や必要な支援について話し合いましょう。
個別支援計画の作成: 子どもの特性に合わせた個別支援計画を作成し、学校生活をサポートします。
入学準備: 学校生活に必要なスキル（着替え、持ち物の準備など）を練習したり、学校の環境に慣れるための準備をしましょう。

3.2. 将来の自立に向けて

将来の自立に向けて、子どもの自己肯定感を高め、自立に必要なスキルを育むことが重要です。

自己肯定感を高める: 子どもの良いところを認め、褒めて、自信を持てるようにサポートしましょう。
生活スキルを身につける: 着替え、食事、身の回りの整理整頓など、日常生活に必要なスキルを身につけられるように、段階的に練習しましょう。
コミュニケーション能力を高める: コミュニケーション能力を高めるための練習（ロールプレイングなど）を取り入れましょう。
社会性を育む: 集団活動に参加したり、地域社会との交流を通して、社会性を育みましょう。
将来の目標を考える: 子どもの興味や関心を探り、将来の目標を一緒に考えましょう。

3.3. 親御さんの心のケア

子育ては、喜びも多い反面、悩みや不安もつきものです。親御さん自身が心身ともに健康であることが、子どもの成長にとって不可欠です。以下を参考に、ご自身の心のケアも大切にしてください。

休息をとる: 睡眠をしっかりとる、リラックスできる時間を作るなど、休息を意識しましょう。
相談できる相手を持つ: 家族、友人、親の会など、悩みや不安を話せる相手を持ちましょう。
専門家のサポートを受ける: 専門家（カウンセラー、心理士など）に相談し、心のケアを受けましょう。
情報収集をする: 発達障害に関する情報を積極的に収集し、知識を深めましょう。
自分を大切にする: 自分の好きなこと、やりたいことをする時間を作り、心身ともに健康を保ちましょう。

発達障害のある子どもたちは、それぞれに個性があり、無限の可能性があります。親御さんの愛情と、適切な支援があれば、子どもたちは必ず成長し、自分らしい人生を歩むことができます。焦らず、子どものペースに合わせて、寄り添いながら、一緒に成長していきましょう。

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4. まとめ

2歳9ヶ月のお子さんの発達について、ご心配なこと、不安な気持ちはよく分かります。現時点では発達障害の可能性はありますが、確定診断には専門家の評価が必要です。療育の継続、家庭でのサポート、コミュニケーションを促す工夫、感情のコントロールをサポートすることなど、今できることはたくさんあります。3歳での診断を待つだけでなく、今からできることを一つずつ実践していくことが大切です。診断後も、適切な支援を受けながら、お子さんの成長を温かく見守りましょう。そして、親御さん自身も、心身ともに健康を保ち、お子さんと一緒に成長していくことを楽しんでください。

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