保育士の休職・給与に関する疑問を徹底解説！労働基準監督署への相談と、今できること

今回の記事では、保育士として働く友人の休職と給与に関する問題について、具体的な疑問にお答えしていきます。職場の人間関係で心身ともに疲弊し、休職を余儀なくされた友人の状況は、決して他人事ではありません。休職中の給与、復帰後の勤務形態、そして労働基準監督署への相談など、様々な疑問を抱えていることと思います。この記事では、これらの疑問を一つずつ丁寧に解説し、友人の立場を少しでも有利にするための情報を提供します。保育士という仕事は、子どもたちの成長を支える素晴らしい仕事ですが、同時に多くの課題も抱えています。この記事が、同じような悩みを抱える保育士の方々にとって、少しでも力になれることを願っています。

まず、ご相談いただいた内容を整理し、質問事項を以下にまとめます。

以前にも相談させて頂いたことがあるのですが、もう一度友人の仕事の事で相談させて下さい。

友人:保育士勤務歴1年半正社員

友人は職場の人間関係で病んでしまい、2ヶ月半休職(園は病気休暇と言ってるらしい)しました。

休暇期間もお給料は払うと言われたらしいです。実際友人が自分で休職中のお給料について調べると、1年6ヶ月は60%お給料が貰えると書いてあったそうです。

ですが、休職中のお給料は3万、次の月は0だったそうです。

先月の中旬から1日1時間勤務、今週からは1日2時間勤務で復帰していますが、昨日園長？に、保険料や年金、税金は今園が立て替えているから12月のボーナスでまとめて引くと言っていたそうです(それは仕方ないと私は思ったのですが…)

今勤務時間は1、2時間ですが勤務形態は正社員のままです。

ここで疑問なのですが、なぜ園は正社員のままにしておくのでしょうか？

パートに切り替えた方が友人も毎月かかる保険料、年金、税金など園に立て替えてもらう必要もないですし、園の方もマイナスなのでは？と思うのですが…

友人はお給料が出ないならもう労働基準監督署へ行くと言っていて、木曜日行く予定です。私も着いて行きます。

労働基準監督署へは何を持って行けば良いでしょうか。証拠らしい物は何もありません(お給料は払うと言われたにしろ、その音源がない)

友人は休んでいた期間カウンセリングに行き、ノイローゼの診断書を貰っています。

その診断書と1年半分の給料明細を持って行くみたいです。

友人の要求は、休んでいた2ヶ月半のお給料も全額欲しい。今は1日1.2時間しか働いていませんがその分のお給料も時給換算分で出されたお給料ではなく、正社員としてのお給料で欲しい(17万程欲しい)
そして、60%程のお給料も貰えないなんておかしいと言うのが友人の言い分です。

周りの人間からも、普通は60%はお給料が出るはずだ、おかしい、労働基準監督署へ行った方がいいと促されているようで…かなり強気になってます。

正直そんなにうまく友人の要求が通るとは到底思わないのですが、少しでも友人の立場を有利にしたいです。

乱文の為伝わりにくいと思うのですが、

なぜ園は正社員のままにしておくのか？
友人の要求通り、休んでいた期間分全額お給料(60%ではなく100%を希望している)をもらう事は可能なのか？
60%分だとしても貰う事は可能なのか？
今は1日1.2時間しか勤務していないけど、通常の正社員のお給料通り貰う事は可能なのか？
労働基準監督署へ行くにあたり、これは用意しておいた方が良いというもの
今からお給料を貰うにはどのような申請が必要か

を質問させて頂きたいです。

私自身とても無知な為教えて頂けると嬉しいです。

どうか宜しくお願い致します。

1. なぜ園は正社員のままにしておくのか？

園が正社員のままにしておく理由は、いくつかの要因が考えられます。まず、保育士の人材不足が深刻化している現状があります。正社員として雇用することで、優秀な人材を確保し、長期的なキャリア形成を期待している可能性があります。また、パートに切り替える手続きが煩雑であることや、社会保険料などのコストを一時的に立て替えることで、友人が復帰しやすい環境を整えようとしている可能性も考えられます。さらに、園側の都合として、正社員としての雇用を継続することで、万が一の事態（例えば、友人が退職した場合など）に備えていることも考えられます。

しかし、友人の状況を考えると、正社員のままにしておくことが必ずしも友人のためになっているとは限りません。勤務時間や給与面で不利益を被っている場合、友人の心身の負担は増大し、結果的に早期退職につながる可能性もあります。園としては、友人の状況をしっかりと把握し、適切な対応をとることが求められます。

2. 休職期間中の給与について：全額支給は可能か？

休職期間中の給与については、会社の就業規則や労働契約の内容によって異なります。一般的には、業務外の傷病による休職の場合、労働基準法で給与の支払い義務は定められていません。しかし、多くの企業では、従業員の生活保障のために、一定期間の給与を支給する制度を設けています。この制度の有無や内容は、就業規則に明記されています。

今回のケースでは、友人が「60%の給与が支払われる」と聞いていたにもかかわらず、実際には3万円しか支払われなかったり、全く支払われなかったりという状況です。これは、就業規則に違反している可能性があり、友人の主張が認められる可能性はあります。ただし、口頭での約束だけでは証拠として弱い場合があるため、給与に関する書面（雇用契約書、給与明細、会社の規定など）をしっかりと確認することが重要です。

友人が全額支給を求めることは、難しいかもしれませんが、60%の給与を求めることは、就業規則や労働契約の内容によっては、十分に可能性があります。労働基準監督署に相談する際には、これらの証拠を提示し、園側の対応が適切であったかどうかを判断してもらうことになります。

3. 60%の給与支給は可能か？

傷病手当金という制度があります。これは、病気やケガで会社を休んだ場合に、健康保険から給与の約2/3が支給される制度です。ただし、この制度を利用するには、いくつかの条件を満たす必要があります。具体的には、

業務外の病気やケガであること
4日以上仕事を休んでいること
休業中に給与の支払いがないこと

などです。友人の場合、休職期間が2ヶ月半であり、診断書も取得しているため、傷病手当金の受給対象となる可能性があります。ただし、傷病手当金は、会社を通して申請する必要があります。友人が、傷病手当金について園に相談し、申請手続きを進めてもらうことが重要です。

もし、園が傷病手当金の申請に非協力的な場合や、給与の未払いがある場合は、労働基準監督署に相談し、適切な指導を求めることができます。

4. 1日1、2時間の勤務で正社員給与は？

1日1、2時間の勤務で正社員としての給与を全額もらうことは、非常に難しいと考えられます。労働基準法では、労働時間に応じた給与の支払いが義務付けられています。1日1、2時間の勤務であれば、その労働時間に応じた給与が支払われるのが一般的です。

ただし、正社員としての雇用契約を維持している以上、基本給の一部や、通勤手当、その他の手当などが支払われる可能性はあります。この点についても、雇用契約書や就業規則を確認し、園との間でどのような取り決めになっているのかを確認する必要があります。

もし、友人が正社員としての給与を強く希望するのであれば、園との間で、勤務時間と給与に関する具体的な取り決めについて、改めて話し合う必要があります。その際、弁護士や労働問題に詳しい専門家のアドバイスを受けることも有効です。

5. 労働基準監督署への相談：持参すべきもの

労働基準監督署に相談する際には、以下のものを持参すると、よりスムーズに相談が進められます。

雇用契約書：労働条件（給与、労働時間、休日など）が記載されています。
就業規則：会社の労働条件に関するルールが記載されています。
給与明細：給与の支払い状況を確認できます。未払いの給与がある場合は、その証拠となります。
タイムカードや出勤簿：労働時間を証明するものです。
診断書：病気やケガで休職したことを証明するものです。
園とのやり取りを記録したもの：メール、LINE、手紙など、園との間で交わされたやり取りを記録しておくと、証拠として役立ちます。
メモ：相談したい内容や、これまでの経緯を整理しておくと、スムーズに説明できます。

これらの資料を事前に準備しておくことで、労働基準監督署の担当者に状況を正確に伝え、適切なアドバイスを受けることができます。また、証拠となる資料が多いほど、友人の主張が認められる可能性が高まります。

6. 給与未払いに対する申請方法

給与未払いに対する申請方法は、以下の通りです。

証拠の収集：雇用契約書、給与明細、タイムカードなど、給与未払いの事実を証明できる証拠を収集します。
園との交渉：まずは、園に対して、給与未払いについて話し合い、解決を試みます。この際、弁護士や労働問題に詳しい専門家のサポートを受けることも有効です。
労働基準監督署への相談：園との交渉がうまくいかない場合は、労働基準監督署に相談します。労働基準監督署は、会社に対して是正勧告や指導を行うことができます。
労働審判・訴訟：労働基準監督署の指導にもかかわらず、問題が解決しない場合は、労働審判や訴訟を検討します。労働審判は、比較的短期間で解決できる可能性があります。訴訟は、時間と費用がかかりますが、裁判所の判決を得ることができます。

給与未払いの問題は、一人で抱え込まず、専門家や関係機関に相談することが重要です。弁護士や労働問題に詳しい専門家は、法的アドバイスや、交渉のサポートをしてくれます。また、労働基準監督署は、会社に対して是正勧告や指導を行い、問題解決を支援してくれます。

7. 今後のために：保育士の働き方とキャリア形成

今回の友人のケースを教訓に、保育士としての働き方やキャリア形成について、改めて考えてみましょう。

労働条件の確認：就職前に、労働条件（給与、労働時間、休日、福利厚生など）をしっかりと確認しましょう。雇用契約書や就業規則をよく読み、不明な点は必ず確認しましょう。
職場の人間関係：職場の人間関係は、仕事の満足度を大きく左右します。人間関係に問題がある場合は、上司や同僚に相談したり、部署異動を検討したりするなど、早めに対策を講じましょう。
心身の健康管理：保育士は、心身ともに負担の大きい仕事です。ストレスを溜め込まず、休息やリフレッシュの時間を確保しましょう。必要に応じて、専門家（カウンセラーなど）に相談することも重要です。
キャリアプランの検討：保育士としてのキャリアプランを立て、将来の目標に向かって計画的に行動しましょう。スキルアップのための研修や資格取得も積極的に行いましょう。
多様な働き方の検討：正社員だけでなく、パート、派遣、契約社員、フリーランスなど、様々な働き方があります。自分のライフスタイルやキャリアプランに合わせて、最適な働き方を選択しましょう。

保育士の仕事は、子どもたちの成長を支える、やりがいのある仕事です。しかし、同時に、多くの課題も抱えています。今回の友人のケースのように、労働条件や人間関係の問題で悩む保育士も少なくありません。しかし、諦めずに、自分の権利を守り、より良い働き方を目指すことが大切です。

もし、今の職場で働き続けることが難しいと感じたら、転職も一つの選択肢です。転職することで、労働条件や人間関係が改善し、より働きやすい環境で働くことができる可能性があります。転職活動を進める際には、転職エージェントなどの専門家のサポートを受けることも有効です。専門家は、あなたの希望やスキルに合った求人を紹介し、面接対策や書類作成のサポートをしてくれます。

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8. まとめ

今回の記事では、保育士の休職と給与に関する疑問について、様々な角度から解説しました。友人のケースは、多くの保育士が抱える問題の縮図であり、他人事ではありません。労働基準監督署への相談、給与未払いへの対応、そして今後のキャリア形成について、具体的なアドバイスを提供しました。

今回の記事が、友人の問題解決の一助となることを願っています。そして、この記事を読んだ保育士の方々が、より良い労働環境で、安心して働けるようになることを心から願っています。

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