13年間の転職と向き合う47歳男性へ：障害者就労支援から一般企業への道

この記事は、13年間もの間、うつ病と向き合いながら転職を繰り返してきた47歳の男性に向けて書かれています。これまでの経験から、障害者就労支援や就労継続支援といった福祉サービスを利用することを検討されているとのこと。この記事では、そのような状況から、最終的に一般企業への就職を目指すために、どのようなサービスからスタートし、どのようにキャリアを築いていくのが良いのか、具体的なステップと心構えを解説します。

13年間もの間、うつ病で転職を幾度となく繰り返している47歳妻子持ち男性です。今まで一般の求人で応募し15回くらい転職し続けています。どうしても不安がつきまとい、上司から罵声を浴びせられると出社出来ずに退社してしまいます。

病院の先生からは鬱病ではあるが、比較的安定している為、会社に労働時間などを配慮してもらえる事業所の仕事なら就業可能だと言われています。

何とか妻が保育士として正社員で働いていてくれているおかげで、かろうじて生活出来ていました。

そこで、今までのやり方では同じ繰り返しなので、ハローワークで、就労継続支援事業所、もしくは障害者就業生活支援センターでの障害者チャレンジトレーニングを利用してはどうかとアドバイスを頂きました。

私の今の現状と年齢では願望は難しいかもしれませんが、最終的には一般企業への就業を目標としています。

今まで転職をする度に意気込みは良く、宅地建物取引士、二級建築士、ファイナンシャルプランナー、第一種電気工事士など勉強して取得してきましたが、実務を覚える前に鬱病になり退社を繰り返し、転職回数と資格に見合った実務のスキルは身に付いてないと自分は感じています。

そこで、これからはいきなりクローズで一般企業への応募を封印し、障害者就業支援もしくは継続支援などのサービスを利用させて頂こうと思っています。

今、色々とA、B型事業所を見学に行ったりして動いています。障害者求人、障害者トライアルなど、自分の状態に合うところからスタートしていきたいと思っていますが、どのようなサービスからスタートしていくのが良いと思われますか？何せ、こういう福祉サービスの利用が初めてで、手探りの状態になっているのでおたずねしました。

1. 現状の整理と目標設定：自分自身と向き合う

まず最初に行うべきは、現状の整理と、具体的な目標設定です。これまでの経験を振り返り、何がうまくいかなかったのか、そして、今後はどのような働き方をしたいのかを明確にしましょう。

1-1. 過去の転職経験の分析

これまでの15回の転職経験を振り返り、それぞれの職場で何が問題だったのかを具体的に分析します。例えば、

職場の人間関係：上司との関係、同僚とのコミュニケーション
仕事内容：業務の難易度、自分の興味との一致
労働時間：残業の多さ、勤務時間の長さ
職場環境：騒音、温度、その他、自身の体調に影響を与えるもの

など、具体的な要因をリストアップし、それぞれの職場での問題点を整理します。この分析を通じて、自分がどのような状況でストレスを感じやすいのか、どのような働き方が合っているのかを理解することができます。

1-2. 資格とスキルの棚卸し

宅地建物取引士、二級建築士、ファイナンシャルプランナー、第一種電気工事士など、取得した資格を改めて整理しましょう。資格取得のために学んだ知識やスキルは、必ずしも無駄ではありません。これらの知識を活かせる仕事や、興味のある分野を洗い出します。同時に、実務経験がないことへの不安を認識し、どのようにスキルアップしていくかを考えます。

1-3. 長期的な目標と短期的な目標の設定

最終的な目標は「一般企業への就業」とのことですが、そこに至るまでの道のりを細分化し、短期的な目標を設定することが重要です。例えば、

3ヶ月後の目標：障害者就労支援事業所での就労体験を開始する
6ヶ月後の目標：A型事業所で一定期間就労し、生活リズムを整える
1年後の目標：B型事業所での訓練を通して、スキルアップを図る
2年後の目標：障害者トライアル雇用に挑戦し、一般企業での就労を目指す

といったように、具体的な期間と達成すべき内容を定めることで、モチベーションを維持しやすくなります。目標設定の際には、自分の能力や体調、興味関心などを考慮し、無理のない計画を立てることが大切です。

2. 障害者就労支援サービスの活用：自分に合った支援を見つける

障害者就労支援サービスには、様々な種類があります。それぞれのサービスの特徴を理解し、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

2-1. 就労移行支援事業所

就労移行支援事業所は、一般企業への就職を目指す方を対象に、就職に必要な知識やスキルを習得するための訓練を行う場所です。ここでは、

職業訓練：パソコンスキル、ビジネスマナー、コミュニケーションスキルなど、仕事をする上で必要なスキルを学びます。
就職活動支援：履歴書の書き方、面接対策、求人情報の探し方など、就職活動をサポートします。
職場実習：実際に企業で働く体験を通して、仕事への適性を確認し、働くことへの不安を軽減します。

といった支援を受けることができます。あなたの場合は、これまでの転職経験から、職場での人間関係や仕事内容への適応に課題があると考えられますので、コミュニケーションスキルや、自己理解を深めるためのプログラムが役立つ可能性があります。

2-2. 就労継続支援事業所（A型・B型）

就労継続支援事業所は、障害のある方が、それぞれの能力や適性に合わせて働くことができる場所です。A型とB型があり、それぞれ特徴が異なります。

A型事業所：雇用契約を結び、給与を得ながら働くことができます。比較的、安定した環境で、自分のペースで働くことができます。あなたの場合は、体調が不安定な時期があるため、A型事業所で働きながら、生活リズムを整え、体調管理に慣れるのも良いでしょう。
B型事業所：雇用契約は結ばず、作業を通して工賃を得ます。自分のペースで働くことができ、無理なく社会とのつながりを保つことができます。B型事業所では、軽作業や、パソコン作業など、様々な作業があり、自分の興味や能力に合わせて仕事を選ぶことができます。

A型、B型事業所を検討されているとのことですので、それぞれの事業所を見学し、実際にどのような作業が行われているのか、どのような雰囲気なのかを確かめることが重要です。見学の際には、自分の希望や、不安に思っていることを伝え、相談してみましょう。

2-3. 障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、障害のある方の就労と生活を総合的にサポートする機関です。ここでは、

就職相談：就職に関する相談、求人情報の提供、就職活動のサポート
職場定着支援：就職後の職場での悩みや課題について相談し、解決のためのアドバイス
生活支援：生活リズムの調整、金銭管理、健康管理など、生活に関する相談

といった支援を受けることができます。あなたの場合は、これまでの転職経験から、職場での人間関係や、体調管理に課題があると考えられますので、職場定着支援や、生活支援が役立つ可能性があります。ハローワークでアドバイスがあったように、障害者就業・生活支援センターの利用も検討してみましょう。

2-4. 障害者トライアル雇用

障害者トライアル雇用は、障害のある方が、企業で一定期間（通常3ヶ月）働くことで、適性や能力を見極める制度です。企業側も、障害のある方を雇用するにあたって、どのような配慮が必要なのかを理解することができます。トライアル雇用期間中に、企業はあなたの能力や適性を評価し、あなたもその企業で働くことが自分に合っているのかを判断することができます。トライアル雇用を通じて、一般企業への就職を目指すことができます。

3. スキルアップと自己理解：自信を育む

障害者就労支援サービスを利用しながら、スキルアップを図り、自己理解を深めることが重要です。資格取得は素晴らしいことですが、実務経験がないと、なかなか活かすことが難しいこともあります。これまでの資格を活かしつつ、実務経験を積むための方法を考えましょう。

3-1. スキルアップの方法

スキルアップの方法は、いくつかあります。

職業訓練：就労移行支援事業所や、ハローワークの職業訓練を利用して、パソコンスキル、ビジネスマナー、専門的な知識などを習得することができます。
資格取得：これまでの資格を活かすために、関連する分野の知識を深めたり、新しい資格を取得することも有効です。ただし、資格取得だけに集中するのではなく、実務経験を積むことを意識しましょう。
自己学習：インターネットや書籍を利用して、自分の興味のある分野について学習することができます。オンライン講座なども活用し、自分のペースでスキルアップを図りましょう。
実務経験：障害者就労支援サービスを利用しながら、実務経験を積むことが重要です。A型事業所での就労、B型事業所での作業、障害者トライアル雇用など、様々な方法で実務経験を積むことができます。

3-2. 自己理解を深める方法

自己理解を深めることも、非常に重要です。自己理解を深めることで、自分の強みや弱みを理解し、自分に合った働き方を見つけることができます。

自己分析：これまでの経験を振り返り、自分の強みや弱み、興味のあること、苦手なことを整理します。
カウンセリング：専門家によるカウンセリングを受けることで、自分の内面を深く理解し、心の状態を安定させることができます。
アセスメント：障害者就業・生活支援センターなどで、アセスメントを受けることで、自分の能力や適性を客観的に評価することができます。
フィードバック：周囲の人からのフィードバックを受け、自分の行動や言動について客観的に評価することができます。

自己理解を深めることで、自分に合った仕事を見つけやすくなり、職場での人間関係や、仕事への適応もスムーズになります。

4. 就職活動の進め方：段階的なアプローチ

最終的な目標である一般企業への就職に向けて、段階的に就職活動を進めていきましょう。焦らず、自分のペースで、着実にステップアップしていくことが大切です。

4-1. 障害者枠での応募

まずは、障害者枠での求人に応募することから始めましょう。障害者枠の求人は、企業が障害のある方の雇用を前提としているため、理解のある職場が多く、働きやすい環境が整っていることが多いです。障害者就労支援サービスを利用しながら、求人情報を探し、応募書類の作成、面接対策など、就職活動を進めていきましょう。

4-2. 障害者トライアル雇用への参加

障害者トライアル雇用は、企業での実務経験を積むための良い機会です。トライアル雇用期間中に、自分の能力や適性を評価し、企業とのミスマッチを防ぐことができます。トライアル雇用を通じて、一般企業への就職を目指しましょう。

4-3. クローズ就労への挑戦

障害者枠での就職に慣れてきたら、クローズ就労にも挑戦してみましょう。クローズ就労とは、障害があることを企業に開示せずに就職することです。クローズ就労を目指す場合は、自分の障害について、どの程度企業に伝えるのか、慎重に検討する必要があります。障害者就労支援サービスや、専門家と相談しながら、自分に合った方法で就職活動を進めましょう。

4-4. 継続的なサポートの活用

就職後も、継続的なサポートを受けることが重要です。職場での悩みや課題について、障害者就業・生活支援センターや、ハローワークなどに相談し、解決のためのアドバイスを受けましょう。また、定期的に、自分のキャリアについて見つめ直し、必要に応じて、転職やキャリアチェンジを検討することも大切です。

5. 心構えとメンタルヘルス：長く働き続けるために

長く働き続けるためには、心構えとメンタルヘルスケアが重要です。うつ病を抱えながら働くことは、容易ではありません。自分の心と体の状態を把握し、無理のない範囲で働くことが大切です。

5-1. ストレス管理

ストレスをためないように、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。例えば、

休息：十分な睡眠を取り、休息時間を確保する
運動：適度な運動をする
趣味：自分の好きなことをする
リラックス：音楽を聴く、アロマを焚くなど、リラックスできる時間を作る
相談：家族や友人、専門家に相談する

など、自分に合った方法で、ストレスを解消しましょう。

5-2. メンタルヘルスケア

定期的に、自分の心の状態をチェックし、必要に応じて、専門家のサポートを受けましょう。精神科医や、カウンセラーに相談し、適切なアドバイスを受けることで、心の状態を安定させることができます。また、服薬治療を受けている場合は、医師の指示に従い、きちんと服薬しましょう。

5-3. ポジティブ思考

ポジティブ思考を持つことも、重要です。うまくいかないことがあっても、落ち込みすぎず、前向きに考え、次の行動につなげることが大切です。自分の強みや、これまでの経験を活かし、自信を持って、就職活動を進めましょう。

5-4. 周囲のサポート

家族や友人、職場の同僚など、周囲の人々のサポートも重要です。自分の状況を理解してもらい、困ったことがあれば、相談できる関係を築きましょう。また、障害者就労支援サービスや、ハローワークなどの専門機関も、あなたの就職活動をサポートしてくれます。積極的に、これらの機関を利用しましょう。

13年間の転職経験と、うつ病という困難な状況を乗り越え、一般企業への就職を目指すことは、容易ではありません。しかし、諦めずに、自分自身と向き合い、障害者就労支援サービスを活用し、着実にステップアップしていくことで、必ず道は開けます。焦らず、自分のペースで、一歩ずつ進んでいきましょう。あなたの努力が実り、希望する未来が実現することを心から応援しています。

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