「問題ない」と言われ続けても…発達障害の疑いがある子との向き合い方：親ができること

この記事では、お子さんの発達に関する悩みを抱える親御さんに向けて、具体的なアドバイスを提供します。特に、専門家から「問題ない」と言われながらも、お子さんの行動や特性に悩み、どうすれば良いのか分からなくなっている状況を打開するためのヒントをお伝えします。子どもの成長をサポートし、より良い未来を築くために、親としてできることを一緒に考えていきましょう。

子供の発達障害の疑いについてです。

以前もこちらで、小3の長男について相談させていただきました。

先日、行政の就学相談で相談をし、WISK-Ⅲを受けるよう勧められました(1年の時にも受けました)。

結果は、

全検査IQ126

言語性IQ124

動作性IQ124

言語理解123

知覚統合126

注意記憶112

処理速度114

で、全体的に問題ないが、聴覚的及び視覚的な理解が苦手、と書かれていました。

それを見て担当医に

「全然問題ない。親の関わり方が問題なんじゃない？」

と言われました。

また、その結果を持って学校に行き、担任と話したら、

「お母さんの不安は子供に伝染するから、もっとデンと構えていてください」

とも言われました。

ですが担任に「それでも長男は、クラスに迷惑をかけることが多いんですよね？」と言うと、

「そうなんですけど・・・」

と。

だからそれを、どうしたら良い方向に治していけるのかを聞きたいのに・・・。

色々調べると、長男はADHDの特徴にほとんど当てはまってる気がします。

だけど、私は素人だし、それを判断できません。

自分でできる事は今までやってきたけど行き詰ってるから、何か教えて欲しいと思ったけど、そんな事は親の責任なんでしょうか。

年長の時に就学前相談で相談し、1年生の時に大学病院で相談し、1年、2年と担任に相談し、今回は就学相談を利用し、更に総合病院(大学病院とは別)でも相談しました。

でも、毎回毎回『問題ない』と言われます。

ですが、クラスで問題を起こす、先生の指示を聞けない(聞いてないのか理解してないのか分からない)、忘れ物は多い、無くす物も多い、整理整頓出来ない、宿題が追い付かない、友達と遊ぶ時にルールが守れない・・・。

学校からはしょっちゅう、「アレが出来ない、これが出来ない、友達と上手くやれない」と連絡が来ます。

なのに、なんで相談すると『問題ない』って言われるのか私には分かりません。

テストの点はいつも良いです。

勉強に遅れがないから、だから『問題ない』と言われてる気がしてなりません。

医者からは、「好きな事を好きなようにやらせて、良い所を伸ばしてあげて」と言われましたが、結局学校に通ってる限り、枠に嵌まった行動・やり方をしなきゃならないですよね？

例えば長男は絵を描くことが大好きですが、小学校に入ってからは「これはこんな色じゃない、これはこんな形じゃない」など言われ、自由で色彩豊かで明るかった絵を書かなくなりました。

なんだかもう、どうしたら良いのか分かりません。

やっぱり、親である私の接し方が悪いんでしょうか。

こちらは田舎で、もう他に相談できる機関もありません。

どうやって子供と向き合ったら良いんでしょうか・・・。

1. 現状の整理：なぜ「問題ない」と言われるのか？

まず、現状を整理し、なぜ専門家から「問題ない」と判断されるのかを理解することが重要です。今回のケースでは、お子さんの知的能力は高く、学業成績も良好です。これが、「問題ない」と判断される主な理由と考えられます。しかし、学校生活や日常生活での困難さ、つまりADHD（注意欠如・多動性障害）や学習障害などの可能性を疑わせる行動が見られるため、親御さんは悩んでいます。

専門家が「問題ない」と判断する背景には、診断基準や評価方法の違い、専門分野の違い、そしてお子さんの特性に対する理解の差などが考えられます。例えば、知能検査の結果だけを見て判断したり、行動面での具体的な困りごとを詳しく聞き取らなかったりする場合、見過ごされてしまう可能性があります。

また、学校の先生も、子どもの特性を理解していても、具体的な対応方法や専門的な知識が不足している場合があります。結果として、親御さんの不安が解消されないまま、状況が改善しないというジレンマに陥ってしまうのです。

2. 専門家との連携：より適切なサポートを得るために

「問題ない」と言われ続けても、諦める必要はありません。より適切なサポートを得るために、以下のステップで専門家との連携を深めていきましょう。

情報収集と記録： お子さんの行動や困りごとを具体的に記録しましょう。いつ、どこで、どのような状況で問題が起きるのか、詳細にメモを取ることで、専門家との相談に役立ちます。例えば、「宿題を始めるまでに時間がかかる」「忘れ物が多い」「友達とのトラブルが多い」など、具体的なエピソードを記録しましょう。
セカンドオピニオンの検討： 現在の専門家の意見だけでなく、他の専門家の意見も聞いてみましょう。発達障害に詳しい医師や臨床心理士、あるいは発達支援の専門機関に相談することで、新たな視点やアドバイスが得られる可能性があります。
具体的な困りごとの共有： 専門家との相談では、テストの結果だけでなく、具体的な困りごとを詳細に伝えましょう。学校での様子、家庭での様子、友達との関係など、多角的な情報を共有することで、より的確なアドバイスが得られます。
学校との連携： 担任の先生だけでなく、スクールカウンセラーや特別支援コーディネーターなど、学校内の他の専門家とも連携しましょう。お子さんの特性を理解してもらい、学校生活でのサポート体制を整えることが重要です。
専門機関の活用： 発達障害に関する専門機関や相談窓口を活用しましょう。地域の療育センターや発達支援センターでは、専門的な知識や支援を受けることができます。

3. 家庭でのサポート：親としてできること

専門家との連携と並行して、家庭でもできることがあります。お子さんの特性を理解し、適切なサポートを提供することで、自己肯定感を育み、成長を促すことができます。

子どもの特性を理解する： まずは、お子さんの特性を理解することから始めましょう。ADHDや学習障害など、さまざまな特性について学び、お子さんの行動の背景にある原因を理解することが重要です。
得意なことを伸ばす： お子さんの得意なことや興味のあることを見つけ、それを伸ばすような環境を整えましょう。絵を描くことが好きなら、自由に表現できる機会を与え、創造性を育むことが大切です。
苦手なことをサポートする： 苦手なことに対しては、無理強いするのではなく、サポートを提供しましょう。例えば、忘れ物が多い場合は、持ち物リストを作成したり、整理整頓の習慣を身につけるための工夫をしたりすることが有効です。
具体的な指示を出す： 指示を出す際は、具体的に、分かりやすく伝えましょう。「片付けなさい」ではなく、「おもちゃを箱に入れて、本棚にしまいましょう」のように、具体的な行動を指示します。
視覚的なツールを活用する： 視覚的なツールを活用することで、お子さんの理解を助けることができます。例えば、スケジュール表やTo Doリストを作成し、視覚的にタスクを管理できるようにします。
褒めて自信を育む： できたことや頑張ったことを積極的に褒め、自己肯定感を育みましょう。小さなことでも褒めることで、自信につながり、意欲を高めることができます。
休息と遊びの時間を確保する： 適度な休息と遊びの時間を確保し、心身ともにリフレッシュできる環境を整えましょう。遊びを通して、社会性やコミュニケーション能力を育むこともできます。
親自身の心のケア： 育児は大変なものです。親御さん自身も、休息を取り、ストレスを解消する時間を確保しましょう。必要に応じて、カウンセリングや相談を利用することも大切です。

4. 学校との連携：具体的なサポート体制の構築

学校との連携は、お子さんの学校生活を円滑に進めるために不可欠です。担任の先生だけでなく、スクールカウンセラーや特別支援コーディネーターなど、学校内の他の専門家とも連携し、具体的なサポート体制を構築しましょう。

情報共有： 家庭での様子や困りごとを学校に伝え、学校での様子を共有することで、お子さんの状況を多角的に把握し、連携を深めることができます。
個別支援計画の作成： 個別支援計画（IEP）を作成し、お子さんの特性に合わせた具体的な目標や支援内容を明確にしましょう。
学習環境の調整： 授業中の席の位置、課題の提示方法、休憩時間の取り方など、学習環境を調整することで、お子さんの学習をサポートすることができます。
行動支援： 問題行動に対して、具体的な対応策を検討し、学校全体で統一した対応をとるようにしましょう。
保護者会への参加： 保護者会に参加し、他の保護者との情報交換や交流を図ることで、学校への理解を深め、連携を強化することができます。

5. 長期的な視点：子どもの自立を支援する

お子さんの成長を長期的な視点で見守り、自立を支援することが重要です。自己肯定感を育み、自分の強みを見つけ、社会の中で自分らしく生きられるようにサポートしましょう。

自己肯定感を育む： 自分の良いところを認め、自信を持てるようにサポートしましょう。成功体験を積み重ね、自己肯定感を高めることが大切です。
自己理解を深める： 自分の特性や強み、弱みを理解し、自己管理能力を身につけられるように支援しましょう。
社会性を育む： 友達とのコミュニケーション、ルールを守ること、協調性など、社会性を育むための機会を提供しましょう。
進路選択のサポート： 将来の進路について、お子さんの興味や才能を考慮し、一緒に考え、選択をサポートしましょう。
自立に向けた準備： 生活スキルや金銭管理など、自立に必要なスキルを身につけられるように支援しましょう。

お子さんの成長は、一朝一夕に成し遂げられるものではありません。焦らず、根気強く、お子さんをサポートしていくことが大切です。そして、親御さん自身も、無理せず、自分を大切にしながら、お子さんとの時間を楽しんでください。

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6. まとめ：諦めずに、お子さんと共に成長する

「問題ない」と言われ続けても、お子さんの発達に関する悩みを解決することは可能です。専門家との連携、家庭でのサポート、学校との連携を通じて、お子さんの特性を理解し、適切な支援を提供することで、お子さんの成長を促し、より良い未来を築くことができます。焦らず、諦めずに、お子さんと共に成長していくことを目指しましょう。

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