賃貸マンションからの引越し、退去時の費用と交渉術を徹底解説！
賃貸マンションからの引越し、退去時の費用と交渉術を徹底解説！
賃貸マンションからの引越しを考えているあなたへ。退去時の費用や、大家さんとの交渉について、疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、賃貸マンションの退去時に発生する費用、特に敷金や礼金に関する疑問に焦点を当て、具体的な対策と交渉術を解説します。あなたの状況に合わせて、最適な選択ができるよう、一緒に考えていきましょう。
賃貸マンションに詳しい方にお聞きします。
今、住んでいるマンションからの引越しを考えています。
引越し理由は、大家さん(管理会社)への不信感です。
いつ頃引越しするかはまだ未定ですが、気になる事があります。
今の大家さんは２つ目で、入居時は、その時働いていた会社の系列会社が大家だったので、優遇してもらい敷金・礼金なしで入居しました。
普通なら、入居から15年くらいになるので、お金は帰って来ないけど退去の際に支払うリフォーム代は発生しない、のだと思うのですが、ウチの場合は敷金・礼金を入れてなので退去の際に何か支払う義務があるのか気になっています。
大家さんが6年程前に代わった時には、ずっと住むつもりだったので、退去時の話はしませんでした。敷金・礼金なしで継続で話はしています。
引越しする時には、諸々大家さんと話はするつもりですが、一般的な事を知ってから交渉したいと思って質問します。
因みに、前の大家さんが、優遇というのもあって、部屋を簡単な清掃だけの状態で引き渡されたので、その時からのダメージなどもあって部屋には結構問題点があります。
主に、
- 壁紙の破れ
- 備え付けの電気コンロは故障
- 電球が1箇所故障(点かない)
- ベランダのコンセントカバーが壁から離れている(プラスチック部分の経年劣化)
- 細かい隙間等のカビ
- トイレ(便座の固定するネジがすぐゆるむ・金属部分のサビ)
- フローリングの剥げ
- 台所の蛇口のプラスチック部分の割れ
- エアコンが旧型
こんな感じです。
払えと言われた時に、敷金・礼金を納めて済ましてもらう方が安上がりなのかどうかもお聞きしたいです。
敷金・礼金は家賃1ヶ月分づつなので、8万円くらいになります。
家賃は、同階の他の人達より5千円高いです。
以上です。よろしくお願いします。
1. 退去時の費用に関する基礎知識
賃貸マンションからの退去時にかかる費用は、大きく分けて「原状回復費用」と「その他費用」の2つがあります。それぞれの内容と、あなたが直面している状況との関連性を見ていきましょう。
1-1. 原状回復費用とは？
原状回復費用とは、賃貸借契約が終了した際に、借り主が物件を元の状態に戻すためにかかる費用のことです。ただし、ここでいう「元の状態」とは、入居時の状態に戻すという意味ではありません。国土交通省のガイドラインでは、「賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を回復すること」と定義されています。
つまり、通常の使用による損耗（例えば、家具の設置による床のへこみや、日焼けによる壁紙の変色など）は、大家さんの負担となります。一方、あなたの過失や不注意によって生じた損傷（例えば、壁に大きな穴を開けてしまった、タバコのヤニで壁紙が著しく汚れたなど）は、あなたが費用を負担することになります。
1-2. その他費用とは？
その他費用としては、以下のようなものが考えられます。
- 敷金: 賃貸契約時に預け入れるもので、退去時に未払い家賃や原状回復費用に充当され、残額があれば返還されます。今回のケースでは、敷金・礼金ありで入居しているため、この点が重要になります。
- 礼金: 賃貸契約時に大家さんに支払うもので、原則として返還されません。
- 未払い家賃: 退去日までの家賃が未払いの場合、支払う必要があります。
- 違約金: 契約期間内に解約する場合、契約内容によっては違約金が発生することがあります。
2. あなたのケースにおける退去費用の可能性
あなたのケースでは、以下の点がポイントとなります。
2-1. 敷金・礼金の有無
敷金・礼金ありで入居しているため、退去時に敷金から原状回復費用が差し引かれる可能性があります。ただし、敷金がいくらなのか、また、どの程度の費用が原状回復に必要になるのかによって、返金される金額が変わってきます。
2-2. 部屋の損傷状況
部屋には、壁紙の破れ、電気コンロの故障、ベランダのコンセントカバーの劣化など、様々な問題点があります。これらの損傷が、あなたの過失によるものなのか、経年劣化によるものなのかによって、負担する費用が変わってきます。
例えば、壁紙の破れが、お子さんの落書きや、物をぶつけたことによるものならば、あなたの過失と判断される可能性があります。一方、壁紙の日焼けや、自然な剥がれであれば、経年劣化とみなされる可能性が高いでしょう。
2-3. 家賃の高さ
家賃が同階の他の人達より5千円高いとのことですが、これは退去費用に直接関係するわけではありません。しかし、大家さんとの交渉材料として、考慮に入れることは可能です。
3. 退去費用を抑えるための対策と交渉術
退去費用を抑えるためには、事前の準備と、大家さんとの適切な交渉が重要です。以下に、具体的な対策と交渉術を解説します。
3-1. 事前の準備
- 契約内容の確認: まずは、賃貸借契約書をよく読み返し、退去に関する条項を確認しましょう。特に、原状回復に関する規定や、敷金の取り扱いについて、詳しく確認することが重要です。
- 部屋の状況の記録: 退去前に、部屋の損傷箇所を写真や動画で記録しておきましょう。これは、後々、大家さんとの間でトラブルになった場合に、証拠として役立ちます。また、損傷箇所が経年劣化によるものだと主張するための根拠にもなります。
- 修繕費用の見積もり: 自分で修繕費用を見積もっておくことも有効です。複数の業者に見積もりを依頼し、相場を把握しておきましょう。
3-2. 大家さんとの交渉術
- 誠実な態度で臨む: 大家さんとの交渉は、誠実な態度で臨むことが基本です。感情的にならず、冷静に、論理的に話を進めましょう。
- 修繕箇所の分類: 部屋の損傷箇所を、あなたの過失によるもの、経年劣化によるもの、設備不良の3つに分類し、それぞれの責任範囲を明確にしましょう。
- 証拠の提示: 写真や動画などの証拠を提示し、あなたの主張を裏付けましょう。
- ガイドラインの活用: 国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考に、あなたの主張の根拠を示しましょう。
- 交渉の余地を探る: 大家さんも、必ずしも強硬な態度を取るとは限りません。場合によっては、交渉によって、費用を減額できる可能性があります。例えば、あなたが退去後に、次の入居者を自分で見つけることによって、家賃収入の損失を軽減できることをアピールすることも、一つの方法です。
- 専門家への相談: 交渉がうまくいかない場合は、弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談することも検討しましょう。
4. 具体的なケーススタディと対策
あなたのケースに当てはめて、具体的な対策を考えてみましょう。
4-1. 壁紙の破れ
壁紙の破れが、お子さんの落書きや、物をぶつけたことによるものであれば、あなたの過失と判断される可能性があります。しかし、破れの程度や範囲によっては、部分的な補修で済む場合もあります。大家さんと相談し、補修費用を分担するなどの交渉も可能です。
4-2. 電気コンロの故障
電気コンロの故障が、経年劣化によるものであれば、大家さんの負担となる可能性が高いです。しかし、あなたが故意に壊した場合は、あなたの過失と判断される可能性があります。まずは、故障の原因を明確にし、大家さんと相談しましょう。
4-3. ベランダのコンセントカバーの劣化
ベランダのコンセントカバーの劣化は、経年劣化によるものと判断される可能性が高いです。通常の使用による損耗とみなされ、あなたが費用を負担する必要はないでしょう。
4-4. その他の損傷
細かい隙間等のカビ、トイレのネジのゆるみ、フローリングの剥げ、台所の蛇口の割れ、エアコンの旧型など、他の損傷についても、同様に、原因を明確にし、大家さんと相談しましょう。経年劣化によるものであれば、大家さんの負担となる可能性が高いです。
5. 敷金・礼金と退去費用の関係
今回のケースでは、敷金・礼金ありで入居しているため、退去時に敷金から原状回復費用が差し引かれることになります。もし、原状回復費用が敷金の範囲内に収まれば、追加で費用を支払う必要はありません。しかし、原状回復費用が敷金を超える場合は、その差額を支払う必要があります。
礼金は、原則として返還されません。そのため、退去時に礼金が戻ってくることはありません。
6. 退去費用を支払うか、敷金・礼金で済ませるか？
退去費用を支払うか、敷金・礼金で済ませるか、どちらがお得かは、一概には言えません。それは、原状回復費用の金額によって変わってくるからです。
もし、原状回復費用が、敷金と礼金の合計額よりも少ない場合は、敷金・礼金で済ませる方がお得です。一方、原状回復費用が、敷金と礼金の合計額よりも多い場合は、退去費用を支払う方が、最終的な負担額が少なくなる可能性があります。
ただし、退去費用を支払う場合は、大家さんとの交渉が重要になります。交渉によって、費用を減額できる可能性もあるため、諦めずに、粘り強く交渉しましょう。
7. まとめと今後のアクションプラン
今回の記事では、賃貸マンションからの退去時にかかる費用、特に敷金や礼金に関する疑問について、詳しく解説しました。あなたのケースでは、以下の点が重要です。
- 契約内容の確認: 賃貸借契約書をよく読み返し、退去に関する条項を確認しましょう。
- 部屋の状況の記録: 退去前に、部屋の損傷箇所を写真や動画で記録しておきましょう。
- 大家さんとの交渉: 誠実な態度で臨み、証拠を提示し、ガイドラインを参考に、粘り強く交渉しましょう。
- 専門家への相談: 交渉がうまくいかない場合は、弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談することも検討しましょう。
今後は、以下のステップで行動を進めていきましょう。
- 賃貸借契約書を確認し、退去に関する条項を把握する。
- 部屋の損傷箇所を写真や動画で記録する。
- 大家さんに連絡し、退去の意向を伝える。
- 大家さんと面談し、退去費用について話し合う。
- 必要に応じて、専門家に相談する。
退去は、人生における大きなイベントの一つです。今回の記事が、あなたの不安を解消し、スムーズな退去を実現するための一助となれば幸いです。頑張ってください！
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