退去費用28万円請求！納得できない賃貸トラブル、どうすればいい？【専門家が解説】
退去費用28万円請求！納得できない賃貸トラブル、どうすればいい？【専門家が解説】
賃貸マンションの退去時に、予想外の高額な費用を請求され、困惑している方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、退去費用に関するトラブルに焦点を当て、具体的な対処法や、専門家のアドバイスを交えて解説していきます。賃貸契約に関する知識を深め、不当な請求からあなた自身を守りましょう。
他の方への回答を拝見しまして回答頂きたくて質問させてもらいます。
9月末で約二年住んだ賃貸マンションを退去しました。その間に、家主、管理会社が入居時とは変わっています。
初めの管理会社がとてもめちゃくちゃで、入居時、部屋の清掃もしていない状態で直すと言われていた箇所もそのまま、お風呂のカビなどもとれていない状態でした。入居してから何度も連絡し、少しの掃除や補修をされました。
そして家主が変わり、先月末に退去したのですが、立ち会いしてその日はきれいに使ってくれているほうですねと言われこどもが落書きした壁の補修費用30000円のみの請求で終わりました。しかし一昨日、家主から書面がきて、後で見たら色々破損していたり清掃代などで約28万円請求しますときました。
内容は、
・風呂場全体カビ 30000
・水栓サビ、アカ付き取り替え 5000
（カビは入居時にカビキラーをしてもとれなかったもので少しでも増えないようにと定期的に掃除はしていました。水栓はお風呂が汚かったこともあり一度もお湯をためて入ったことがないのでわかりませんが定期的に掃除はしていたのでもとからだと思います。）
・洗面、脱衣場ドアの丁版サビ クロスにもそのサビが付いている 15000
（丁版のサビももとからでした。クロスは貼り替えてありましたが丁版がサビていたので入居してからすぐクロスにつきました。丁版自体は20cmあるかないかくらいの長さですのでサビがついている範囲は狭いと思います。）
・洗面所出入り口ドア下部破損 塗装はげ落ち 15000
（入居時に破損しており前管理会社がテープを貼ったのでそのことかと思います。塗装はげ落ちは子どもが入らないようにチャイルドロックを貼っていたのでそれを退去後に家主がはがし塗装がはげたのだと思います。）
・クローゼット下部破損 6枚分 15000×6で 90000
（こちらも入居時に木がぽろぽろとくずれてきていたので前管理会社によってテープが貼られました。そのことだと思います。）
・ベランダ土等の清掃 15000
（ベランダの清掃はしていませんでしたが特別汚れているわけではなかったはずです。清掃で15000円もとられるのでしょうか？）
・ウォシュレット噴射ノズル破損紛失 新品取り替え 50000
（ウォシュレットなんて汚いと思っていたので一度も使用したことがなければ確認したこともありません。）
・諸経費 44600
（諸経費とはなんでしょうか？）
今回の質問者様は、退去時に高額な費用を請求され、その内容に納得がいかないという状況です。特に、入居前からあったと思われる傷や、使用していない設備の破損について費用を請求されていることに疑問を感じています。
退去費用の請求、どこまでが正当？
賃貸物件の退去費用は、賃貸借契約に基づいて決定されます。一般的に、入居者の故意または過失によって生じた損傷については、入居者が修繕費用を負担する必要があります。しかし、経年劣化や通常の使用による損耗については、家主が負担するのが原則です。
今回のケースでは、いくつかの項目について、入居者の責任範囲かどうかを慎重に判断する必要があります。例えば、
- 風呂場のカビ：入居前からあった可能性や、清掃努力をしていた事実があれば、全額を入居者の責任とするのは難しい場合があります。
- 水栓のサビ：使用頻度や、元々の状態によっては、経年劣化と判断できる可能性があります。
- ドアの丁番のサビ、洗面所ドアの破損、クローゼットの破損：入居前からあった損傷であれば、修繕費用を請求される根拠はありません。
- ベランダの清掃：特別に汚れていない場合、高額な清掃費用が妥当かどうかは疑問が残ります。
- ウォシュレットの破損：未使用であれば、破損の原因を入居者に求めるのは難しいでしょう。
- 諸経費：内訳が不明確な場合、詳細な説明を求める必要があります。
高額請求への具体的な対処法
不当な退去費用を請求された場合、以下の手順で対応を進めることが重要です。
1. 証拠の収集
まずは、証拠となるものを集めましょう。具体的には、
- 入居時の写真や動画：部屋の状態を記録しておくと、入居前からあった損傷を証明するのに役立ちます。
- 修繕依頼の記録：以前の管理会社に修繕を依頼した記録があれば、入居者の過失ではないことを証明できます。
- メールや手紙のやり取り：家主や管理会社とのやり取りを記録しておきましょう。
- 退去時の立ち会い記録：立ち会いの際に、どのような状況だったかを記録しておくと、後々の交渉に役立ちます。
2. 内容証明郵便の送付
家主や管理会社に対して、内容証明郵便で異議を申し立てましょう。内容証明郵便は、いつ、誰が、誰に、どのような内容の文書を送ったかを公的に証明するものです。これにより、相手に真剣さを伝え、交渉を有利に進めることができます。内容証明郵便には、以下の内容を記載します。
- 請求内容への異議
- 根拠となる事実（写真や記録など）
- 減額を求める金額
- 回答期限
3. 専門家への相談
賃貸トラブルに詳しい弁護士や、不動産関連の専門家への相談も検討しましょう。専門家は、法的観点から的確なアドバイスをしてくれ、交渉を代行してくれることもあります。特に、高額な請求や、交渉が難航する場合は、専門家のサポートが不可欠です。
4. 紛争解決制度の利用
賃貸トラブルを解決するための、様々な紛争解決制度があります。例えば、
- 少額訴訟：60万円以下の金銭トラブルを、迅速に解決できる制度です。
- ADR（裁判外紛争解決手続）：専門家が間に入り、話し合いで解決を目指す制度です。
これらの制度を利用することで、裁判よりも手軽に、問題を解決できる可能性があります。
退去費用に関するよくある疑問
退去費用に関して、よくある疑問とその回答をまとめました。
Q. 敷金は必ず返ってくるの？
A. 敷金は、家賃の滞納や、入居者の過失による損傷があった場合に、その費用に充当されるものです。問題がなければ、退去時に全額または一部が返還されます。ただし、契約内容によっては、敷金が返還されない場合もありますので、契約書をよく確認しましょう。
Q. クリーニング費用は必ず請求されるの？
A. クリーニング費用は、通常の使用による汚れであれば、家主が負担するのが一般的です。しかし、著しく汚損した場合や、特殊な清掃が必要な場合は、入居者が費用を負担することもあります。契約書にクリーニング費用に関する規定がある場合は、それに従うことになります。
Q. 契約書にサインしてしまったら、もう覆せない？
A. 契約書にサインしてしまった場合でも、不当な請求であれば、交渉や法的手段で覆せる可能性があります。ただし、契約内容をよく確認し、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
退去費用トラブルを未然に防ぐために
退去費用に関するトラブルを未然に防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
- 契約内容の確認：契約書を隅々まで読み、退去費用に関する規定を理解しておきましょう。
- 入居前のチェック：入居前に、部屋の状態を写真や動画で記録しておきましょう。
- 日々の清掃：こまめな清掃を行い、部屋をきれいに保ちましょう。
- 修繕依頼：不具合があれば、すぐに家主や管理会社に連絡し、修繕を依頼しましょう。
- 退去時の立ち会い：退去時には、必ず立ち会いを行い、部屋の状態を確認しましょう。
これらの対策を講じることで、退去費用に関するトラブルを最小限に抑えることができます。
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まとめ
今回の記事では、退去費用に関するトラブルについて、具体的な対処法や、専門家のアドバイスを交えて解説しました。高額な請求に直面した場合でも、諦めずに、証拠の収集、内容証明郵便の送付、専門家への相談など、適切な対応をとることが重要です。賃貸契約に関する知識を深め、不当な請求からあなた自身を守りましょう。もし、さらなる疑問や不安があれば、専門家への相談を検討することをおすすめします。
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