2歳児の「聞き分けの良さ」は才能？子どもの自己肯定感を育む接し方とは
2歳児の「聞き分けの良さ」は才能？子どもの自己肯定感を育む接し方とは
この記事では、2歳1ヶ月の娘さんの「聞き分けの良さ」について悩んでいるお母さんの疑問にお答えします。言葉の発達が早く、周囲からも「聞き分けが良い」と褒められる娘さんの行動に、お母さんは「もしかしたら我慢しているのでは？」「のびのび育ってほしいけれど、どう接したら良いのか分からない」と不安を感じています。この記事では、子どもの発達心理学の視点から、このお母さんの疑問を紐解き、子どもの自己肯定感を育みながら、健やかな成長を促すための具体的なアドバイスを提供します。
聞き分けの良い子とはどんな子の事でしょうか？（わが子、2歳1か月がそうではないかと心配しております）
2歳1か月になる娘が聞き分けが良いような気がして気になっております。
言葉をとてもしっかり話す子で同年代の子のママにもすごくちゃんとおしゃべりするね、と驚かれることもあります。
私自身は言葉が早くいろいろ理解も早いから聞き分けが良いんだろうと思っていたのですが、今日支援センターで2歳8か月の女の子のママが言葉がはっきりしてる今の方がイヤイヤが酷いし聞き分けなんか全然ないと言っていました。
もしかして娘はいろいろ我慢して私に気を使って聞き分けしてるのではないか、と不安になってしまいました。
そんなに厳しくあれもダメこれもダメときつくしつけたりしてるつもりは自分ではありませんが・・・。
聞きわけがいい方だと感じるのは
- 私がこれ大事だからやめようね、というと触ろうとしない事（これママの大事ね～、と娘も同じように真似して言います）
- あと鉛筆で字を書くのが好きなのですが歩きながらは危ないので椅子に座って書くんだよ～、歩くときは持っちゃいけないよ～、と言うとちゃんと守る事
- 何かやりたい時に私にやってもいい？と聞いてからやる事（何かの袋を開ける時に開けてもいい？とか落書き帳以外の例えば私の手帳など見つけたらこれにも書いていい？とかそんな感じで聞いてきます）
- アイスクリームが好きでフードコートなどでアイスクリーム欲しいという事もありますが今日は今からごはんだからまた今度にしようね、と言うと娘も同じようにまた今度ね、と言っています。
欲しい欲しいとぐずる事もありますがどうしようもなく困るってことはありません。
どうなのでしょうか、聞き分け良すぎますか？？
私自身は顔色をみたり気を使うことなくのびのび育ってほしいので今までの私の育て方がまずかったのか？と不安でなりません。
散歩とかであっちに行きたいとか帰りたくないと床に寝そべって泣くような事もあるし、怒って物を投げたりすることもあるので大丈夫かなと思う反面やはり不安もあります。
1歳なるかならないかくらいの頃、支援センターや保育士さんからこの子は自己主張がしっかりしてるからお母さんは大変だろうけど頑張って、みたいな事を3人くらいの先生から言われたのですが自己主張がある＝イヤイヤが激しいというイメージなのですがどうなのでしょうか？
まとまりのない文章になりましたがどうか宜しくお願いします。
「聞き分けの良い子」に対する親の不安：専門家からのアドバイス
2歳1ヶ月のお子さんの「聞き分けの良さ」について、多くの親御さんが抱く不安は、お子さんの自己肯定感や自立心の成長を妨げてしまうのではないか、という点に集約されます。この不安を解消するために、子どもの発達心理学の専門家として、いくつかのポイントを解説します。
1. 「聞き分けが良い」ことの背景にあるもの
まず、お子さんが「聞き分けが良い」と周囲から評価される背景には、いくつかの要因が考えられます。
- 高い言語能力: 言葉の発達が早いお子さんは、親の指示や説明を理解しやすく、行動に移しやすい傾向があります。
- 親との良好な関係性: 親子の信頼関係が築かれていると、子どもは親の言葉に従うことで安心感を得ようとします。
- 性格的な特性: 慎重で、周囲の状況をよく観察するタイプのお子さんは、リスクを避けようとするため、親の指示に従いやすいことがあります。
しかし、これらの要因だけですべてを説明できるわけではありません。お子さんの個性や、親とのコミュニケーションの質も大きく影響します。
2. 「聞き分けが良い」ことのメリットとデメリット
「聞き分けが良い」ことには、メリットとデメリットの両面があります。
メリット
- 安全性の確保: 危険な行為を避け、安全に過ごすことができます。
- 社会性の発達: 周囲のルールを守り、円滑な人間関係を築きやすくなります。
- 学習意欲の向上: 親の指示に従うことで、新しい知識やスキルを習得しやすくなります。
デメリット
- 自己表現の抑制: 自分の気持ちを抑え、我慢してしまうことがあります。
- 自己肯定感の低下: 自分の意見を言えないことで、自信を失うことがあります。
- 依存心の助長: 親の指示がないと行動できなくなることがあります。
重要なのは、メリットを活かしつつ、デメリットを最小限に抑えることです。
3. 自己肯定感を育むための具体的な接し方
お子さんの自己肯定感を育み、健やかな成長を促すためには、以下の点に注意して接することが重要です。
(1) 感情を理解し、共感する
子どもが感情を表現したときは、頭ごなしに否定するのではなく、まずは「つらいね」「悲しいね」と共感の言葉をかけましょう。感情を理解してもらうことで、子どもは安心感を得て、自分の気持ちを表現することへの抵抗感が少なくなります。
(2) 選択の機会を与える
子どもに選択の機会を与えることで、自己決定能力を育むことができます。「今日は何色の服を着たい？」「おやつは何がいい？」など、小さなことから始め、徐々に選択肢を増やしていきましょう。
(3) 褒め方の工夫
結果だけでなく、努力や過程を褒めることが重要です。「頑張ったね」「よくできたね」といった言葉に加え、「〇〇を最後まで諦めなかったね」「〇〇ができるようになってすごいね」など、具体的な行動を褒めることで、子どもの自己肯定感は高まります。
(4) 失敗を恐れない環境を作る
失敗しても、それを責めるのではなく、「次はどうすればいいか一緒に考えよう」と励ますことが大切です。失敗から学び、成長する経験を積むことで、子どもは困難に立ち向かう力を身につけます。
(5) 遊びを通して学ぶ
遊びは、子どもの成長にとって不可欠な要素です。遊びを通して、子どもは社会性、創造性、問題解決能力などを身につけます。一緒に遊ぶ時間を持ち、子どもの興味関心を引き出すような遊びを積極的に取り入れましょう。
「自己主張」と「イヤイヤ期」の関係性
ご相談者様が気にされている「自己主張」と「イヤイヤ期」の関係性について解説します。一般的に、自己主張が強くなると、自分の思い通りにならないことに対して「イヤ！」と拒否する態度を示すようになります。これは、子どもが自分の意思を表現し、自立しようとする過程で起こる自然な現象です。
しかし、自己主張が強いからといって、必ずしも「イヤイヤ期」が激しいとは限りません。親とのコミュニケーションの取り方や、子どもの性格によって、その現れ方は異なります。例えば、親が子どもの気持ちを理解し、共感する姿勢を示していれば、子どもは安心して自分の気持ちを表現し、感情のコントロールも徐々にできるようになります。
また、自己主張が強い子どもは、自分の意見をはっきりと言うことができるため、周囲とのコミュニケーションを円滑に進めることができる場合もあります。重要なのは、子どもの自己主張を否定するのではなく、受け止め、子どもの気持ちに寄り添いながら、適切な対応をすることです。
「聞き分けが良い」娘さんへの接し方のポイント
ご相談者様の娘さんのように、「聞き分けが良い」お子さんに対しては、以下の点に注意して接することが大切です。
1. 褒め方のバランス
「聞き分けが良い」ことを褒めるだけでなく、子どもの個性や頑張りを具体的に褒めるようにしましょう。「〇〇ちゃんは、いつも優しいね」「〇〇ができるようになってすごいね」など、子どもの行動や能力を具体的に褒めることで、自己肯定感を高めることができます。
2. 感情表現のサポート
子どもが感情を表現することを促し、受け止めるようにしましょう。「今日は何か嫌なことがあったの？」「悲しかったね」など、子どもの気持ちに寄り添う言葉をかけ、感情を言葉で表現することをサポートします。
3. 自由な発想を促す
子どもの自由な発想を促すために、遊びや創造的な活動を積極的に取り入れましょう。絵を描いたり、工作をしたり、物語を作ったりすることで、子どもの創造性を育むことができます。
4. 意思決定の機会を与える
子どもに選択の機会を与え、自己決定能力を育むようにしましょう。「今日は何を着たい？」「何を食べたい？」など、小さなことから始め、徐々に選択肢を増やしていくことで、子どもは自分の意思で行動することの喜びを知り、自信を深めます。
5. 安心できる環境作り
子どもが安心して自分の気持ちを表現できるような、温かい雰囲気の環境を作りましょう。親が子どもの話に耳を傾け、共感し、受け入れる姿勢を示すことで、子どもは自己肯定感を高め、健やかに成長することができます。
具体的な事例とアドバイス
以下に、具体的な事例を挙げて、アドバイスをします。
事例1：おもちゃを片付けない
状況： 娘さんがおもちゃを片付けようとせず、遊び続けている。
対応：
- 共感を示す: 「まだ遊びたい気持ち、わかるよ」と子どもの気持ちに寄り添う。
- 選択肢を与える: 「あと5分だけ遊んで、片付けようか？」「お片付け競争しようか？」など、子どもが積極的に参加できるような声かけをする。
- 一緒に片付ける: 一緒に片付けることで、子どもは片付けの楽しさを学び、達成感を得る。
- 褒める: 片付けが終わったら、「よく頑張ったね！」「〇〇ちゃん、すごいね！」と褒める。
事例2：公園で帰りたがらない
状況： 公園で遊んでいる娘さんが、帰りたがらずにぐずっている。
対応：
- 感情を理解する: 「もっと遊びたい気持ち、わかるよ」と子どもの気持ちに寄り添う。
- 理由を伝える: 「もうすぐご飯の時間だから、帰ろうね」など、なぜ帰るのかを説明する。
- 代替案を提示する: 「今日はもう帰るけど、また明日も来ようね」など、次の楽しみを提案する。
- 抱っこする: ぐずりがひどい場合は、抱っこして落ち着かせる。
事例3：欲しいものを我慢する
状況： お店で欲しいものがあるが、今日は買えないと伝えた際に、娘さんがぐずっている。
対応：
- 感情を理解する: 「欲しい気持ち、わかるよ」と子どもの気持ちに寄り添う。
- 理由を説明する: 「今日は買えないけど、また今度、〇〇を買ってあげようね」など、なぜ買えないのかを説明する。
- 代替案を提示する: 「今日はこれを選んで、また今度、〇〇を買おうね」など、他の選択肢を提案する。
- 抱擁する: ぐずりがひどい場合は、抱きしめて安心させる。
これらの事例を通して、子どもの気持ちに寄り添い、感情を理解し、適切な対応をすることで、子どもの自己肯定感を育み、健やかな成長を促すことができることがわかります。
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まとめ：子どもの成長を温かく見守るために
2歳1ヶ月のお子さんの「聞き分けの良さ」について悩んでいるお母さんへ。大切なのは、お子さんの個性を尊重し、自己肯定感を育むことです。言葉の発達が早く、周囲から「聞き分けが良い」と評価されることは、素晴らしい才能の現れです。しかし、それだけにとらわれず、お子さんの気持ちに寄り添い、感情を理解し、自由な発想を促すような接し方を心がけましょう。
自己肯定感は、子どもの成長の土台となるものです。自己肯定感の高い子どもは、自分の意見を言い、困難に立ち向かい、周囲との良好な人間関係を築くことができます。親としてできることは、子どものありのままを受け入れ、愛情を注ぎ、温かく見守ることです。子どもの成長を信じ、共に喜び、時には悩みながら、子育てを楽しんでください。
この記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。もし、さらに詳しいアドバイスや、具体的な悩みについて相談したい場合は、専門家にご相談ください。
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