退去時の費用、本当に払う必要ある？賃貸トラブルを徹底解説！
退去時の費用、本当に払う必要ある？賃貸トラブルを徹底解説！
賃貸物件からの退去は、新しい生活への期待とともに、様々な不安がつきものです。特に、退去費用に関するトラブルは多く、事前にしっかりと対策をしておくことが重要です。今回は、賃貸物件の退去に関する疑問にお答えし、トラブルを未然に防ぐための具体的な対策を解説します。
いま賃貸マンションに住んでいます。更新が近づいてきたので引越予定です。
2DKで、キッチンダイニング9畳、洋室6畳、和室6畳、トイレバス別になります。
契約書に「退去の際の室内クリーニング、畳、襖、クロスの張替え等、小修繕を入居者の負担で行う」とありますが、
①実際にすべて行われたらいくらくらいになりますか？
②また、本当に支払い義務はあるのでしょうか。
入居時、お風呂のガスが壊れていて入浴できなかった、お風呂に前の入居者の毛がいろんなとこに張り付いていた、壁を拭いたら雑巾が真っ黒になった、トイレとインターホンの調子が悪くすぐ壊れた等のトラブルがあり、治してもらうようにお願いしたら、中々治してもらえませんでした。そしたら大家さんが突然家に来て、調子の悪かったトイレをいじくりわまして水浸しにしたあげく、お前みたいにうるさいやつは初めてだ！と言われたので、こんな大家さんに必要以上に支払いたくありません。（仲介業者にお願いしてようやく治してもらえましたが…)
自分で修繕の必要があるかな？と思うところは、押し入れの中の板の壁に脚立が倒れて少し穴みたいな削れた部分があります。
③板取り替えになっちゃうのでしょうか…
あとは、引き戸を閉める時の衝撃か、壁紙に縦にヒビが入っています。
わざとではありません。
④こちらも修繕対象になってしまいますか？
詳しい方お教え頂けると大変助かります。
敷金は60000円ほど支払ってあります。
退去費用の相場と支払い義務について
賃貸物件の退去費用は、多くの人が悩む問題です。特に、契約書に「退去時の室内クリーニング、畳、襖、クロスの張替え等、小修繕を入居者の負担で行う」と記載されている場合、どの程度の費用が発生するのか、本当に支払う義務があるのか、不安になるのは当然です。
退去費用の内訳と相場
退去費用は、主に以下の項目で構成されます。
- クリーニング費用: 室内全体の清掃費用。
- 原状回復費用: 破損箇所の修繕費用。
- その他: 鍵交換費用、エアコン清掃費用など。
それぞれの費用の相場は、物件の広さや状態、契約内容によって大きく異なります。一般的な目安としては、2DKの場合、クリーニング費用は20,000円～40,000円程度、原状回復費用は破損の程度によって変動します。ただし、これはあくまで目安であり、最終的な費用は、退去時の物件の状態によって決定されます。
支払い義務の有無を判断するポイント
退去費用の支払い義務は、契約内容と物件の状態によって判断されます。以下のポイントを参考に、ご自身のケースに当てはめてみましょう。
- 契約書の確認: 契約書に、退去費用に関する具体的な条項が記載されているか確認しましょう。特に、「原状回復義務」の範囲や、費用負担の割合について注意深く確認する必要があります。
- 原状回復の定義: 借主は、故意または過失によって物件を損傷させた場合に、原状回復の義務を負います。しかし、通常の使用による損耗（経年劣化）については、貸主が費用を負担するのが一般的です。
- 国土交通省のガイドライン: 国土交通省は、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公表しており、原状回復の範囲や費用負担の考え方を示しています。このガイドラインは、賃貸借契約におけるトラブル解決の際の重要な指針となります。
ご相談者のケースでは、契約書に「退去の際の室内クリーニング、畳、襖、クロスの張替え等、小修繕を入居者の負担で行う」とありますが、この条項だけでは具体的な費用や範囲が不明確です。まずは、契約書の詳細を確認し、不明な点があれば、仲介業者や大家さんに確認することが重要です。
具体的な修繕費用と負担について
ご相談者が気にされている、具体的な修繕箇所について、費用と負担の可能性を解説します。
① 室内クリーニング、畳、襖、クロスの張替え等
これらの修繕費用は、物件の状態や契約内容によって大きく異なります。以下に、それぞれの費用の目安と、負担の可能性について解説します。
- 室内クリーニング: 2DKの場合、20,000円～40,000円程度が相場です。通常の使用による汚れであれば、貸主が負担するのが一般的ですが、著しい汚れや、タバコのヤニなど、借主の過失による汚れの場合は、借主が負担する可能性があります。
- 畳の張替え: 畳の傷み具合によって費用が異なりますが、1枚あたり5,000円～10,000円程度が目安です。通常の使用による摩耗や日焼けであれば、貸主が負担するのが一般的です。ただし、食べ物や飲み物をこぼしてしまったなど、借主の過失による損傷の場合は、借主が負担する可能性があります。
- 襖の張替え: 1枚あたり3,000円～10,000円程度が目安です。通常の使用による汚れや摩耗であれば、貸主が負担するのが一般的です。ただし、破ってしまったなど、借主の過失による損傷の場合は、借主が負担する可能性があります。
- クロスの張替え: 1平方メートルあたり1,000円～2,000円程度が目安です。通常の使用による日焼けや、画鋲の跡など、軽微な損傷であれば、貸主が負担するのが一般的です。ただし、タバコのヤニや、大きな傷、穴など、借主の過失による損傷の場合は、借主が負担する可能性があります。
ご相談者の場合、契約書に「小修繕を入居者の負担で行う」とありますが、具体的な範囲が不明確です。まずは、契約書の詳細を確認し、仲介業者や大家さんに、どの範囲までが借主負担となるのか、確認することをおすすめします。
② 押し入れの板の壁の穴
脚立が倒れてできた穴は、借主の過失による損傷と判断される可能性が高く、修繕費用を負担する必要があるかもしれません。修繕費用は、穴の大きさや、板の交換が必要かどうかによって異なります。部分的な補修で済む場合は、数千円程度で済むこともありますが、板の交換が必要な場合は、数万円程度かかることもあります。
まずは、大家さんや管理会社に相談し、修繕費用を見積もってもらいましょう。その上で、ご自身の負担割合について、交渉することも可能です。例えば、保険が適用できる場合もありますので、確認してみましょう。
③ 壁紙のヒビ
引き戸を閉める際の衝撃でできた壁紙のヒビは、故意ではなく、通常の使用範囲内と判断される可能性があります。この場合、借主が修繕費用を負担する必要はないと考えられます。
ただし、ヒビの程度や、壁紙の材質によっては、修繕が必要となる場合もあります。大家さんや管理会社に相談し、状況を確認してもらいましょう。もし、修繕が必要な場合でも、費用負担については、交渉の余地があるかもしれません。
トラブルを避けるための対策
賃貸物件の退去に関するトラブルを避けるためには、事前の準備と、適切な対応が重要です。以下に、具体的な対策を解説します。
1. 入居時の注意点
- 物件の状態確認: 入居前に、物件の状態を詳細に確認し、写真や動画で記録しておきましょう。特に、傷や汚れ、設備の不具合など、気になる箇所は必ず記録しておきましょう。
- 契約内容の確認: 契約書の内容を隅々まで確認し、不明な点があれば、仲介業者や大家さんに質問しましょう。特に、原状回復義務や、退去費用に関する条項は、しっかりと確認しておきましょう。
- 設備の動作確認: 入居後すぐに、設備の動作確認を行い、不具合があれば、すぐに大家さんや管理会社に連絡しましょう。
2. 退去時の注意点
- 退去通知: 退去の1～2ヶ月前には、大家さんまたは管理会社に退去の意思を伝えましょう。契約書に記載されている退去通知の期限を確認し、期日内に通知するようにしましょう。
- 立ち会い: 退去時には、大家さんまたは管理会社との立ち会いを行い、物件の状態を確認しましょう。立ち会い時には、写真や動画を撮影し、記録しておきましょう。
- 修繕費用の交渉: 修繕費用について、納得できない場合は、大家さんまたは管理会社と交渉しましょう。国土交通省のガイドラインなどを参考に、ご自身の主張を明確に伝えましょう。
- 敷金の精算: 敷金の精算方法や、返金額について確認しましょう。敷金が返金されない場合は、その理由を明確に説明してもらいましょう。
3. その他の対策
- 専門家への相談: トラブルが解決しない場合は、弁護士や、不動産関連の専門家に相談することも検討しましょう。
- 消費者センターへの相談: 消費者センターは、賃貸トラブルに関する相談を受け付けています。困ったことがあれば、相談してみましょう。
- 内容証明郵便の活用: トラブルが深刻化した場合、内容証明郵便を送付することで、証拠を残すことができます。
これらの対策を講じることで、退去時のトラブルを未然に防ぎ、スムーズな退去を実現することができます。
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まとめ
賃貸物件の退去は、費用やトラブルなど、様々な不安がつきものです。しかし、事前の準備と、適切な対応をすることで、これらの不安を解消し、スムーズな退去を実現することができます。
まずは、契約内容をしっかりと確認し、物件の状態を把握しましょう。そして、退去時には、立ち会いを行い、修繕費用について、大家さんや管理会社と交渉しましょう。もし、トラブルが解決しない場合は、専門家や消費者センターに相談することも検討しましょう。
この記事が、あなたの賃貸物件からの退去に関する不安を解消し、より良い新生活への一助となれば幸いです。
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